定職にも就かず、毎日ぶらぶらと遊び暮らしている……。
「遊手好閑」は、まさにそのような生活態度を指して使われる四字熟語です。
この言葉には、単に「暇である」という意味を超えた、強い批判的なニュアンスが含まれています。その正確な意味や漢字の構成、使い方について分かりやすく解説します。
「遊手好閑」の意味・教訓
「遊手好閑」とは、「定職を持たず、仕事をしないでぶらぶらと遊び暮らすこと」を意味します。
働く能力があるにもかかわらず、怠けて何もせず、無駄に時間を過ごしている様子を非難する言葉です。
この四字熟語は、以下の二つの言葉が組み合わさってできています。
- 遊手(ゆうしゅ):働くことができるのに遊んでいる手。転じて、仕事をしない人、遊び人のこと。
- 好閑(こうかん):忙しく働くよりも、暇(ひま)な状態を好むこと。
つまり、「仕事もせず遊んでいる(遊手)者が、暇な状態を好んで(好閑)いる」という意味が、この四字熟語の成り立ちです。
「遊手好閑」の使い方と例文
「遊手好閑」は、仕事もせずに遊び暮らしている様子を、強く非難する文脈で使われます。
単に「仕事がない(失業中)」状態ではなく、「働く能力があるのに怠けている」「親のすねをかじる」といった、本人の怠惰な態度を批判するニュアンスを含みます。そのため、他人に対して使う場合は、軽蔑や批判の意味合いが強くなるため注意が必要です。
例文
- 「いい年をして、実家で遊手好閑の生活を送っている弟が情けない。」
- 「彼は親の莫大な遺産のおかげで、遊手好閑な暮らしをしている。」
- 「若いうちに遊手好閑の日々を過ごすと、将来必ず後悔することになる。」
類義語・関連語
「遊手好閑」と似た、怠けている様子や働かない状態を表す言葉を紹介します。
- 無為徒食(むいとしょく):
何も仕事をせず、ただ食べて遊び暮らすこと。「遊手好閑」とほぼ同じ意味で使われます。 - 穀潰し(ごくつぶし):
働かずに飯を食うばかりで、役に立たない人のこと。非常に強い侮蔑を含む言葉です。 - 怠惰(たいだ):
怠けること。なまけ癖。「遊手好閑」はそうした性質が生活態度として現れている状態を指します。
対義語
「遊手好閑」とは対照的に、熱心に働く様子を表す言葉です。
- 勤勉実直(きんべんじっちょく):
仕事に励み(勤勉)、真面目で正直(実直)であること。 - 粉骨砕身(ふんこつさいしん):
骨を粉にし、身を砕くほど、力の限り努力すること。 - 馬車馬のように働く(ばしゃうまのようにはたらく):
脇目もふらず、ただひたすら熱心に働く様子。
英語での類似表現
「遊手好閑」の怠惰な生活スタイルに近いニュアンスを持つ英語表現です。
An idle life / Living an idle life
- 意味:「怠惰な生活/怠惰な生活を送る」
- 解説:”Idle”(アイドル)は「仕事がない」「怠惰な」という意味を持ちます。「遊手好閑な生活」を直接的に表現する言葉です。
- 例文:
He is living an idle life on his family’s money.
(彼は家族のお金で遊手好閑の生活を送っている。)
Loafing around
- 意味:「ぶらぶらして過ごす」「怠けて過ごす」
- 解説:”Loaf”(ローフ)は、特に何も生産的なことをせず、怠けて時間を過ごすという動詞です。「遊手好閑」の「ぶらぶらしている」様子をよく表します。
- 例文:
Instead of looking for a job, he just loafs around all day.
(彼は仕事を探さず、一日中ぶらぶらしている。)
まとめ – 「遊手好閑」が戒めるもの
「遊手好閑」は、「遊ぶ手」と「閑(ひま)を好む」という漢字が示す通り、定職に就かずぶらぶらと遊び暮らすことを意味します。
これは、怠惰な生活態度に対する強い批判や戒めを含む言葉です。
働き方が多様化する現代においても、働く意欲を持たず、目的なく時間を浪費する生き方を戒める、厳しい教訓として使われ続けています。




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