意味
「遊手好閑(ゆうしゅこうかん)」とは、仕事を持たず遊び暮らしているという意味です。
働く能力があるにもかかわらず怠けている人物に対し、強い非難や軽蔑の念を込めて使われます。
- 遊手(ゆうしゅ):働かずに遊んでいる人
- 好閑(こうかん):暇な状態を好むこと
語源・由来
「遊手」は、仕事をせずにぶらぶらと遊んでいる者を指す漢語です。
『後漢書』章帝紀には、元和三年に北方を巡った章帝が諸郡の太守らに告げた言葉として、次の一節があります。
今肥田尚多,未有墾闢。其悉以賦貧民,給與糧種,務盡地力,勿令游手。
(今なお肥えた田が多く、まだ開墾されていない。それをすべて貧しい民に与え、食糧と種もみを支給して地力を尽くさせ、遊手(ぶらぶらと遊ぶ者)にさせてはならない。)
「遊手好閑」は、この「遊手」に「好閑」(暇を好む)を合わせた四字熟語です。
使い方・例文
「遊手好閑」は、本来働くべき人が怠けている様子を批判する場面で使われます。
- いい年をして実家で遊手好閑の生活を送る弟が情けない。
- 彼は親の莫大な遺産のおかげで、遊手好閑な暮らしをしている。
- 若いうちに遊手好閑の日々を過ごすと、将来必ず後悔する。
類義語・関連語
「遊手好閑」の類義語には、以下のような言葉が挙げられます。
「遊手好閑」と「無為徒食」の違い
どちらも働かずに暮らす様子を表しますが、焦点の当たり方が異なります。
「遊手好閑」は暇を好んで遊んでいる態度に重きを置くのに対し、「無為徒食」は何もせずにただ食べているだけの無意味さに焦点を当てます。
| 言葉 | 意味の焦点 | ニュアンス |
|---|---|---|
| 遊手好閑 (ゆうしゅこうかん) | 遊びや暇を好む態度 | 怠惰で遊び暮らすことへの批判 |
| 無為徒食 (むいとしょく) | 何も生み出さない無意味さ | ただ飯を食って無駄に生きることへの非難 |
対義語
「遊手好閑」の対義語には、以下のような言葉が挙げられます。
英語表現
loaf around
意味:怠けて過ごす
Instead of looking for a job, he just loafs around all day.
(彼は仕事を探さず、一日中ぶらぶらしている。)
遊手好閑な時代劇の遊び人は、理想化された姿
「遊手好閑」に近い人物像に、時代劇の江戸の「遊び人」があります。
時代劇では、定職に縛られず気ままに暮らしながら、揉め事の仲裁役として活躍するヒーローとして描かれることがあります。
しかし史料が伝える実態は一様ではありません。
江戸時代には、貧窮や博打などを理由に人別帳から除かれ、居所を定めず放浪する「無宿人」と呼ばれる人々もいました。
フィクションの頼もしい遊び人像は、こうした多様な実像の一部だけを切り取り、理想化したものです。









コメント