意味
「和顔愛語(わげんあいご)」とは、穏やかな笑顔と、思いやりのこもった優しい言葉づかいで人と向き合う姿勢のことです。
- 和顔:和やかで穏やかな顔つき。
- 愛語:愛情のこもった優しい言葉。
語源・由来
大乗仏教の経典の一つである『無量寿経(むりょうじゅきょう)』の記述に由来します。
阿弥陀如来が法蔵菩薩であった時の修行の様子を記した
「和顔愛語 先意承問(わげんあいご せんいじょうもん)」
という一節がもとになっています。
これは、穏やかな顔と優しい言葉で他者に接し、相手の気持ちを先に察して受け入れるという菩薩の態度を示したものです。
使い方・例文
「和顔愛語」は、接客の心構えや、人間関係を円滑にするための態度を表現する場面で使われます。
- 窓口業務では、常に和顔愛語を心がける。
- 彼の和顔愛語な人柄が、周囲を和ませる。
- チームの調和には、和顔愛語の精神が必要だ。
類義語・関連語
「和顔愛語」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 和顔施(わがんせ):
仏教において、穏やかな笑顔と思いやりを持って他者に接する行い。 - 温厚篤実(おんこうとくじつ):
性格が穏やかで情に厚く、常に誠実でまじめに他者と接する様子。
対義語
「和顔愛語」と反対の意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 悪口雑言(あっこうぞうごん):
相手の心を傷つけるような、口汚い言葉を次々と浴びせかける行為。 - 冷酷無情(れいこくむじょう):
他者に対する思いやりが全くなく、感情を交えずに冷たく接する様子。
「財のない布施」として実践されてきた和顔愛語
和顔愛語の「和顔」と「愛語」は、仏教の「無財の七施(むざいのしちせ)」のうち二つの施しにあたります。
無財の七施とは、金品を持たない者でも実践できる七種の施しを指し、『雑宝蔵経』に説かれています。
二つの施しは、和やかな顔で接する「和顔悦色施(わげんえつじきせ)」と、優しい言葉をかける「言辞施(ごんじせ)」です。
七つの施しはどれも、財物を減らさずに大きな果報を得られる行いと説かれています。
「和顔愛語」という言葉は、現在も学校の校訓や寺院の掲示板の言葉として使われています。















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