意味
「不老長寿(ふろうちょうじゅ)」とは、年をとっても若さを保つ「不老」と、寿命が長い「長寿」を組み合わせた言葉で、年をとらず、長く生き続けるという意味です。
語源・由来
古代中国における「神仙思想(山に籠もって修行し、仙薬を練ることで老いることのない仙人になろうとする考え方)」に由来する概念です。
中国の歴史書『史記』には、初めて中国を統一した秦の始皇帝が、死を恐れるあまり方士の徐福(じょふく)に命じ、東方の海にある伝説の山(蓬莱山)へ不老不死の仙薬を探しに行かせたという記述が残されています。
かつては時の権力者が求めた神秘的な永遠の命を指していましたが、現在では「いつまでも元気で長生きしたい」という現実的な幸福への願いを表す言葉として定着しました。
使い方・例文
「不老長寿」は、敬老の日や還暦・米寿などの長寿祝いで、相手の健康を願うメッセージや、アンチエイジングの目標を指す言葉として使われます。
- 祖母の米寿の祝いに、不老長寿の願いを込めた箸を贈った。
- この温泉は古くから不老長寿の湯として親しまれている。
- 健康のため、不老長寿を目指して毎日の運動を欠かさない。
類義語・関連語
「不老長寿」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 不老不死(ふろうふし):
いつまでも年をとらず、決して死なないこと。 - 無病息災(むびょうそくさい):
病気をせずに、健康で達者に暮らしている様子。 - 延年益寿(えんねんえきじゅ):
寿命を延ばし、長く生きること。
対義語
「不老長寿」と反対のニュアンスを持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 夭折(ようせつ):
年が若いうちに死んでしまうこと。 - 短命(たんめい):
寿命が短いこと。
英語表現
The elixir of life
意味:生命の霊薬。不老不死や不老長寿をもたらすとされる伝説上の薬
Ancient rulers sent envoys across the sea in search of the elixir of life.
(古代の君主たちは、不老長寿の霊薬を求めて海の彼方へ使者を送り出した。)
西遊記の蟠桃、不老長寿をもたらすのは六千年の桃
中国の神話で、桃は西王母が管理する天上の果樹とされ、その実は不老長寿の象徴とされてきました。
明代の小説『西遊記』第五回によれば、西王母の蟠桃園には三千六百株の桃の木があり、実る時期によって効能が異なると説明されています。
前列の一千二百株は三千年に一度実り、食べれば仙道を得て体が軽くなります。
中列の一千二百株は六千年に一度実り、食べれば天に昇り、長く生きて老いない身となります。
後列の一千二百株は九千年に一度実り、食べれば天地と寿命を等しくするといいます。
つまり「不老」をもたらすとされるのは、六千年に一度実る中列の桃です。
桃園の番を任された孫悟空は熟した大きな桃を選んで食べてしまい、蟠桃会のために仙女たちが摘みに来たとき、後列の木には熟した実が残っていませんでした。
日本の祝いの意匠に桃が用いられるのも、こうした神話に根ざした長寿への願いが背景にあります。













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