意味
「犬死に(いぬじに)」とは、何の役にも立たない、むだな死に方を指す言葉です。
「犬死にさせない」のように、ある人の死をむだにしないという文脈でも使います。
語源・由来
「犬死に」は、「犬」と「死」を組み合わせた言葉です。
ここでの「犬」は動物のイヌそのものではなく、他の語の上に付いてむだで役に立たないことを表す接頭語としての使い方です。
使い方・例文
多くの場合「犬死にする」「犬死にさせる(させない)」の形で使われます。
- 仲間の死を犬死にで終わらせないためにも、必ず作戦を成功させる。
- 何の準備もなく突撃すれば、犬死にに終わるだけだと諭された。
- 事故で亡くなった同僚の死を犬死ににしてはいけないと、社員全員が安全対策の見直しを誓った。
類義語・関連語
同じように、目的を果たせないまま命を落とすことを表す言葉に、次のようなものがあります。
- 無駄死に(むだじに):
もっとも直接的な言い換えで、話し言葉でも使われます。 - 徒死(とし):
漢語調の硬い言い方で、文章語として使われます。 - いたずら死に:
やわらかい響きを持つ言い換えです。
「犬死に」と類義語の違い
意味はほぼ同じですが、話し言葉か文章語か、響きの硬さで使い分けます。
| 語句 | 特徴 |
|---|---|
| 無駄死に (むだじに) | 話し言葉でも使われる、直接的な言い換え |
| 徒死 (とし) | 文章語で使われる、漢語調の硬い言い方 |
| いたずら死に | やわらかい響きを持つ言い換え |
英語表現
英語では、in vainという言葉が近い意味を持ちます。
die in vain
目的を果たせないまま無駄になる、という意味の表現。
He didn’t want his death to be in vain.
(彼は自分の死を無駄にしたくなかった。)
接頭語の「犬」は3通り、犬死にはそのうち「むだ」
犬死にのほかにも、頭に「犬」を付けた言葉はいくつもあります。
この接頭語の「犬」には、大きく分けて3つの働きがあります。
犬侍のように相手を卑しめ軽んじる働きをする「犬」もあれば、犬死にのようにむだで役に立たないことを示す働きの「犬」もあります。
もう一つ、タデ科の犬蓼のように、食用のタデによく似てはいるが、実は違っていることを示す「犬」もあります。



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