二字熟語 故事成語

膾炙

(かいしゃ)

物事が多くの人に言い広められて、広く知れわたること。


4文字の言葉 / 「か・が」から始まる言葉
膾炙 ことば
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意味

「膾炙(かいしゃ)」とは、評判や物事が世間に広まり、誰もが話題にするほどよく知られているという意味です。
多くは単独ではなく「人口に膾炙する」という形で使われ、詩歌や名文、言葉や評判などが広く知れわたった場合に用いられます。
単に知られているだけでなく、繰り返し話題にのぼるほど好まれているという含みを持ちます。

  • 膾(かい):生の魚や肉を刻んだなます。
  • 炙(しゃ):火であぶった肉、あぶり肉。

語源・由来

膾なますと炙しゃ(= あぶり肉)は、どちらも味がよく、だれの口にもうまく感じられる料理です。
この二つの食べ物を並べたことから、物事や評判が多くの人に好まれ、口々に語られる様子をたとえるようになりました。

『孟子』尽心下には、曾子そうしが父の曾晳そうせきの好んだ羊棗ようそうを食べるに忍びなかったことをめぐり、膾炙をだれもが同じく好む料理とする、次の問答があります。

公孫丑曰:「然則曾子何為食膾炙而不食羊棗?」曰:「膾炙所同也,羊棗所獨也。」
(公孫丑こうそんちゅうが「それならなぜ曾子は膾炙を食べて、羊棗を食べなかったのですか」と尋ねると、孟子は「膾炙はだれもが同じく好むもの、羊棗は父の曾晳ひとりが好んだものだからだ」と答えた。)

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使い方・例文

  • この漢詩は、千年たった今でも広く人口に膾炙している。
  • 彼の書いた宣伝文句は、発表から一年で人口に膾炙した。

英語表現

on everyone’s lips

名前や話題が広く知れわたり、誰もが口にしているという、膾炙に近いニュアンスを持つ表現。

Her name was on everyone’s lips after the award.
(受賞後、彼女の名前は人口に膾炙した。)

「膾炙」の膾は、「羹に懲りて膾を吹く」の膾と同じ料理

「膾炙」の膾なますは、生の魚や肉を細かく刻んだ料理です。
同じ膾は、羹に懲りて膾を吹くということわざにも出てきます。
このことわざは、熱い吸い物の羹あつもので口をやけどした人が、冷たい膾まで吹いて冷まそうとする様子から、一度の失敗に懲りて必要以上に用心することを表します。
「膾炙」では膾はだれもが好む料理として、「羹に懲りて膾を吹く」では熱い羹と対になる冷たい料理として使われています。

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