意味
「右顧左眄(うこさべん)」とは、周りの様子や人の意見ばかり気にして、なかなか態度を決められないという意味です。
右を見る「右顧」と、左を見る「左眄」を組み合わせた四字熟語です。
- 顧(こ):ふりかえって見ること。
- 眄(べん):流し目に見ること。
語源・由来
この言葉は、右を見たり左を見たりする動作から、周りを気にして決断しない意味になりました。
「顧」と「眄」は、どちらも相手に正面から向き合わずに見るという点で共通しています。
左右を入れ替えた「左顧右眄」や、「右顧左顧」という形もあります。
使い方・例文
「右顧左眄する」の形で、動詞としても使います。
- 上司の顔色ばかりうかがって右顧左眄するようでは、部下はついてこない。
- 世論の動きに右顧左眄せず、政府は方針をはっきり示すべきだ。
- 周りの意見に右顧左眄しているうちに、申し込みの締め切りが過ぎた。
類義語・関連語
この言葉と同様に、態度や行動をなかなか決めない様子を表す言葉には、次のようなものがあります。
- 優柔不断(ゆうじゅうふだん):
ぐずぐずして、物事の決断が鈍いこと。 - 遅疑逡巡(ちぎしゅんじゅん):
疑い迷って、決断できずにためらうさま。 - 日和見(ひよりみ):
形勢をうかがい、有利なほうにつこうとして態度を決めないこと。
「右顧左眄」と類義語の違い
どれも態度を決めない点は同じですが、「右顧左眄」は周りの目や人の意見を気にして決められない点に重心があります。
英語表現
sit on the fence
どちらの側にもつかず、態度を決めないこと。
You can’t sit on the fence forever; you have to decide.
(いつまでも右顧左眄してはいられない。決めなければならない。)
「右顧左眄」と逆順の「左顧右眄」、曹植は堂々とした姿に使った
左右を入れ替えた「左顧右眄」は、中国・魏の曹植(曹操の子)が呉質(字は季重)に送った手紙「与呉季重書」に出てきます。
この手紙は、詩文を集めた『文選』の巻42に収められています。
酒宴の席での呉質の意気盛んな様子を書いた、次の一節です。
左顧右眄,謂若無人,豈非吾子壯志哉!
(左を見たり右を見たりして、まわりに人などいないかのようにふるまうのは、あなたの意気盛んなところではありませんか。)
ここでの「左顧右眄」は、迷って決められない様子ではなく、周りを気にせず堂々とあたりを見回す様子を表しています。

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