困難な目標に直面し、心が折れそうになった経験はありませんか。
「有志竟成」(ゆうしきょうせい)は、そんな時にこそ思い出したい、強い意志の力を示す四字熟語です。
この言葉は、古代中国の逸話に由来する深い教訓を含んでいます。
「有志竟成」の意味・教訓
「有志竟成」とは、強い意志を持って物事に取り組めば、どんな困難があっても必ず最後には成し遂げられるという意味の四字熟語です。
構成要素を見ると、「有志」は「しっかりとした志を持つこと、またはその人」を意味し、「竟成」は「ついに(竟に)成し遂げる(成る)」と読みます。
つまり、揺るぎない志さえ持ち続ければ、目標は必ず達成されるという、精神力と継続的な努力の大切さを説く教訓的な言葉です。
「有志竟成」の語源
「有志竟成」は、中国の歴史書『後漢書(ごかんじょ)』に記された故事に由来します。
後漢の初代皇帝である光武帝(こうぶてい)の部下に、耿弇(こうえん)という将軍がいました。
彼が遠方の地(山東省)の平定を申し出た際、多くの者が無謀だと反対しました。
しかし耿弇は強い意志でこれを成し遂げ、光武帝は彼を称賛して「志有る者は事竟に成る(こころざしあるものはことついにたる)」と言いました。
この「志さえあれば、事は必ず最後に成し遂げられる」という光武帝の言葉がもとになり、「有志竟成」という四字熟語が生まれました。
「有志竟成」の使い方と例文
現代では、困難な目標に立ち向かう人への励ましの言葉として、または多大な努力の末に成功を収めた人を称賛する場面で使われます。また、「座右の銘」として自身の信念を示すためにも用いられます。
例文
- 「周囲からは不可能だと言われたが、彼の有志竟成の精神がプロジェクトを成功に導いた。」
- 「合格は難しいかもしれないが、有志竟成という言葉を信じて、最後まで諦めずに勉強しよう。」
- 「私の座右の銘は『有志竟成』です。どんなことでも強い意志を持って取り組むよう心がけています。」
類義語・関連語
「有志竟成」と似た「意志」や「継続」の大切さを示す言葉を紹介します。
- 精神一到何事か成らざらん(せいしんいっとうなにごとかならざらん):
精神を集中して努力すれば、どんなことでも成し遂げられる、という意味。 - 一念岩をも通す(いちねんいわをもとおす):
強い意志や執念は、不可能に見えることも可能にするというたとえ。 - 初志貫徹(しょしかんてつ):
最初に抱いた志を、最後まで貫き通すこと。 - 雨垂れ石を穿つ(あまだれいしをうがつ):
小さな努力でも根気よく続ければ、やがて大きな成果が得られることのたとえ。
対義語
「有志竟成」とは反対に、意志が弱く物事を途中で投げ出してしまう様子を表す言葉です。
- 意志薄弱(いしはくじゃく):
意志が弱く、決断力や忍耐力に欠けること。 - 三日坊主(みっかぼうず):
飽きっぽく、物事が長続きしないことのたとえ。 - 中途半端(ちゅうとはんぱ):
物事を最後までやり遂げず、途中でやめてしまう様子。
英語での類似表現
「有志竟成」の精神性を表す、よく使われる英語表現です。
Where there’s a will, there’s a way.
- 意味:「意志あるところに道は開ける」
- 解説:「有志竟成」の「志があれば必ず達成できる」というニュアンスを最も直接的に、そして一般的に表す英語のことわざです。
- 例文:
It’s a difficult challenge, but where there’s a will, there’s a way.
(それは難しい挑戦だが、意志あるところに道は開けるものだ。)
Fortune favors the bold.
- 意味:「幸運は勇者に味方する」
- 解説:強い意志を持って大胆に行動すること(bold)が、結果として幸運(Fortune)を引き寄せる、という意味のラテン語由来のことわざです。
- 例文:
You should take the chance and start your own business. Fortune favors the bold.
(チャンスを掴んで起業すべきだ。幸運は勇者に味方するよ。)
まとめ – 有志竟成から学ぶ知恵
「有志竟成」は、目標達成のために最も大切なのは「最後までやり遂げる」という強い意志である、と教えてくれる四字熟語です。
由来となった故事のように、時には周囲から無謀だと思われるような挑戦であっても、確固たる志を持って努力を続ければ、道は必ず開けます。困難にぶつかった時、この言葉を胸に、自らの志を信じて進みたいものですね。







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