自由闊達

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四字熟語
自由闊達
(じゆうかったつ)

7文字の言葉し・じ」から始まる言葉

細かなルールやしがらみに囚われず、のびのびとしている人。あるいは、誰もが遠慮せずに意見を言い合える、風通しの良い教室やチーム。

「自由闊達」(じゆうかったつ)は、組織のスローガンとしてだけでなく、個人の性格や、その場の空気をポジティブに表現する言葉として幅広く使われています。
この言葉が持つ「明るさ」や「度量の広さ」について、意味や由来を解説します。

意味

「自由闊達」とは、心が広くのびのびとしていて、小さな物事にこだわらないさまを表す四字熟語です。

この言葉は、2つの熟語が組み合わさってできています。

  • 自由(じゆう):他からの強制や束縛を受けず、自分の思うままに振る舞えること。
  • 闊達(かったつ):度量が広く、小事にこだわらないこと。

単に「好き勝手にする」という意味ではなく、心が広く開放的で、物事に対して柔軟かつ堂々としている様子を指します。
そのため、おおらかな人柄を褒める言葉として、あるいは学校やサークルなどが目指す理想的な雰囲気(校風・チームカラー)として好んで用いられます。

語源・由来

「自由闊達」という言葉自体に、特定の歴史的な物語や出典(故事)があるわけではありません。漢字それぞれの意味が組み合わさって生まれた言葉です。

「闊達」の「闊(かつ)」という漢字は、「門」に「活」と書くことから分かるように、門が広々と開いていて遮るものがない様子を意味します。「達」は、道が通じていることや、行き届くことを表します。

つまり、門が大きく開かれていてスムーズに通れるように、心にわだかまりがなく、のびやかであることを表現しています。そこへ「自由」が加わることで、いっそう開放的で、型にはまらない勢いのある状態を強調するようになりました。

使い方・例文

「自由闊達」は、人柄、教育、組織など、多様な場面で「肯定的な評価」として使われます。

  • 組織・活動で:上下関係に萎縮せず、アイデアが飛び交うクリエイティブな場を指す時。
  • 人柄として:小さなことを気に病まず、竹を割ったような性格の人を評する時。
  • 教育・学校で:生徒の自主性を重んじる校風や、活発なクラスの雰囲気を表す時。

例文

  • 彼女は「自由闊達」な性格で、誰とでもすぐに打ち解けてしまう人気者だ。
  • この大学の「自由闊達」な学風に惹かれて、入学を決意しました。
  • 議論の場では「自由闊達」に意見を出し合うことが、新しい発見につながる。

誤用・注意点

「自由闊達」を使う上で、最も注意が必要なのが「自由奔放(じゆうほんぽう)」との混同です。

  • 自由闊達
    心が広く、のびのびとしている。(ポジティブ)
  • 自由奔放
    気ままで、ルールや常識にとらわれない。(ポジティブにもネガティブにもなる)

「自由奔放」には、「勝手気ままで規律を守らない」というマイナスのニュアンスが含まれることがあります。そのため、目上の人や組織のあり方を褒めるつもりで「自由奔放ですね」と言うと、無責任だと言っているように聞こえ、失礼にあたる可能性があります。

相手を称賛したい場合は、度量の広さと前向きな姿勢を表す「自由闊達」を選ぶのが無難です。

類義語・関連語

「自由闊達」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

  • 明朗闊達(めいろうかったつ):
    明るく朗らかで、細事にこだわらないこと。「自由闊達」に「明るさ」の要素が強く加わった言葉です。
  • 豪放磊落(ごうほうらいらく):
    気が大きく、細かいことにこだわらないこと。「闊達」よりもさらに太っ腹で、豪快なニュアンスを含みます。
  • 天衣無縫(てんいむほう):
    自然体で飾ったところがなく、完全で美しいこと。天真爛漫な人柄を指す場合に使われます。
  • 闊達自在(かったつじざい):
    度量が広く、思いのままに振る舞うこと。

対義語

「自由闊達」とは対照的な意味を持つ言葉は、形式にとらわれすぎている様子を表すものが挙げられます。

  • 四角四面(しかくしめん):
    極めて真面目で、堅苦しいこと。面白みに欠ける様子を指します。
  • 杓子定規(しゃくしじょうぎ):
    一つの基準ですべてを律しようとし、融通がきかないこと。
  • 形式主義(けいしきしゅぎ):
    内容よりも、形やルールを整えることを重視する態度。

英語表現

「自由闊達」を英語で表現する場合、文脈に応じていくつかの言い方があります。

free and easy

  • 意味:「のんきな」「こだわらない」「形式ばらない」
  • 解説:堅苦しくなく、リラックスした雰囲気や性格を表すのによく使われる表現です。
  • 例文:
    He has a free and easy way of talking.
    (彼は自由闊達な話し方をする。)

broad-minded

  • 意味:「心が広い」「寛大な」
  • 解説:「闊達」の「度量が広い」というニュアンスを伝えるのに適しています。偏見を持たず、異なる意見を受け入れる姿勢を示します。

有名なエピソード

「自由闊達」という言葉が、戦後の日本において広く肯定的な意味で定着した背景には、ある有名な設立趣意書の存在があります。

ソニー(現ソニーグループ)の創業者の一人、井深大(いぶか まさる)氏は、1946年の会社設立時に以下の言葉を記しました。

一、真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設

これは、技術者たちがルールに縛られすぎず、心からのびのびと能力を発揮できる場所を作りたいという願いが込められた一文です。
このエピソードは、ビジネスだけでなく、クリエイティブな活動やチーム作りにおける「理想的な環境」を示す言葉として、現在でも多くの場面で引用されています。

まとめ

「自由闊達」は、心が広く、形式にとらわれずにのびのびとしている状態を表す言葉です。

単に「自由」なだけでなく、そこには「他者を受け入れる度量の広さ」や「前向きな明るさ」が含まれています。自分の性格を表現したい時や、仲間と気持ちよく過ごせる関係性を築きたい時に、この言葉はポジティブな指針となることでしょう。

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