意味
「自由闊達(じゆうかったつ)」とは、心にとらわれがなく伸びやかで、細かいことを気にせず思うままに振る舞うという意味です。
単なる自分勝手ではなく、他者への寛容さを含んでおり、人柄の良さや組織の風通しの良さを肯定的に評価する際に使われます。
- 自由(じゆう):他から束縛されず思いのままなこと
- 闊達(かったつ):度量が広く小事にこだわらないこと
使い方・例文
「自由闊達」は、上下関係に縛られず活発に意見が飛び交う組織や、おおらかな人柄を称賛する場面で使われます。
- 彼の自由闊達な振る舞いが場を和ませた。
- 自由闊達な議論から画期的なアイデアが生まれる。
- 生徒の自主性を重んじる自由闊達な校風だ。
誤用・注意点
「自由闊達」を使う上で注意が必要なのが、「自由奔放(じゆうほんぽう)」との混同です。
自由奔放には「勝手気ままでルールや常識にとらわれない」というマイナスのニュアンスが含まれることがあります。
本人や組織を褒めるつもりで「自由奔放ですね」と言うと、無責任で規律がないと言っているように聞こえ、失礼にあたる可能性があるため注意が必要です。
類義語・関連語
「自由闊達」と同様に、心が広くのびのびしている様子を表す言葉には以下のようなものがあります。
- 明朗闊達(めいろうかったつ):
明るく朗らかで、細事にこだわらない性格。 - 豪放磊落(ごうほうらいらく):
気が大きく、細かいことにこだわらないさま。 - 天衣無縫(てんいむほう):
自然体で飾ったところがなく、完全で美しい状態。
「自由闊達」と類義語の違い
「自由闊達」と「豪放磊落」はどちらも小さなことにこだわらない様子を表しますが、相手に与える印象のスケール感に明確な違いがあります。
| 語句 | 決定的なニュアンスの違い | 適した使用対象 |
|---|---|---|
| 自由闊達 (じゆうかったつ) | のびのびとした風通しの良さ | 個人、または組織全体の雰囲気 |
| 豪放磊落 (ごうほうらいらく) | スケールが大きく豪快なさま | 個人の性格や行動様式 |
対義語
「自由闊達」とは対照的に、形式にとらわれすぎている様子を表す言葉には以下のようなものがあります。
英語表現
free and easy
堅苦しくなく、リラックスした雰囲気や形式ばらない性格を表す日常的な表現。
「free(自由な)」と「easy(気楽な)」という単語の組み合わせが、そのまま自由闊達のオープンなニュアンスを体現するフレーズ。
He has a free and easy way of talking.
(彼は自由闊達な話し方をします。)
ソニー設立趣意書と井深大の墓石にある「自由闊達」
ソニー(旧・東京通信工業)の設立趣意書には、「自由闊達」の語が使われています。
1946年1月、創業者の井深大は「真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設」という理念を掲げました。
焼け野原となった戦後の日本において、規則や上下関係で縛るのではなく、技術者がのびのびと能力を発揮できる環境を会社設立の目的の筆頭に据えたのです。
井深はのちに「自由闊達」という言葉を特に大切にし、その墓石にもこの四文字が刻まれています。










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