意味
「四角四面(しかくしめん)」とは、ひどくまじめで堅苦しいこと、厳格なことです。
非常にかしこまっている様子や、文字どおり真四角であることも指します。
- 四角(しかく):四つの角があること。転じて、円満さがなく角張っていること。
- 四面(しめん):四つの面。
語源・由来
もとは真四角であることを表す語で、そこから、真四角のように角張ってかたくるしいこと、厳格なことのたとえとして使われるようになりました。
使い方・例文
「四角四面」は、個人の性格だけでなく、組織のルールや雰囲気、あるいは対人関係の距離感を表現する際に用いられます。
「誠実で素晴らしい」と褒める文脈で使うと、皮肉と受け取られるため注意が必要です。
- 彼は四角四面な性格で、冗談やユーモアが全く通じない。
- 四角四面な対応ばかりでは、現場の不満が溜まる一方だ。
- 久しぶりに会った友人に四角四面な挨拶をされ、少し寂しかった。
類義語・関連語
「四角四面」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 杓子定規(しゃくしじょうぎ):
決まった形式やルールにこだわり、柔軟に対応できないこと。 - 堅物(かたぶつ):
非常にまじめで、融通がきかない人。 - 生真面目(きまじめ):
度がすぎるほど真面目なこと。
対義語
型にとらわれず、柔軟な状態を表す言葉です。
- 臨機応変(りんきおうへん):
状況の変化に応じて、その場に合った適切な対応をとること。 - 融通無碍(ゆうずうむげ):
考え方や行動にとらわれがなく、自由でのびのびしていること。 - 円満(えんまん):
角がなく、人間関係が穏やかで満ち足りていること。
英語表現
ネイティブが日常会話で「四角四面だ(融通がきかない)」と表現する際には、以下のような言葉がよく使われます。
by the book
意味:型通りに、規則ずくめで
文字通り「本(マニュアルや規則)の通りに」という意味のイディオムです。
ルールに厳格で例外を認めない、四角四面な対応を表現する際によく使われます。
He always does everything by the book.
(彼はいつも四角四面に(規則通りに)物事を行う。)
uptight
意味:堅苦しい、融通がきかない
緊張してピリピリしている状態や、ルールや道徳に厳格すぎて面白みがない人(四角四面な人)を指す、日常会話で非常に頻繁に使われる表現です。
Don’t be so uptight!
(そんなに四角四面になるなよ!(もっとリラックスしろよ)。)
「四角四面」、江戸の浮世草子では堅物の人柄に
「四角四面」は、古くは形や向きを表す言葉でした。
南北朝のころの『曾我物語』には、主君の御座所を真ん中にして「四角四面に瑠璃を延べ」(= 四方に宝石の瑠璃を敷きつめ)という一節があります。
人柄について使った例は、宝永3年(1706)の江島其磧の浮世草子『風流曲三味線』に見えます。
遊女の吾妻は、若旦那の後見役の手代・藤七だと名乗る男に、「藤七殿とやらんは四角四面な殿子と聞きましたに」(= 藤七さんはひどく堅苦しいお方だと聞いていたのに)と言います。
目の前の男は色白で物腰が柔らかく、うわさの堅物とまるで違うので、吾妻は偽者ではないかと疑ったのです。
「四角四面」は江戸時代の半ばにはもう、まじめで融通のきかない人柄を言い表す言葉として使われていました。










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