「真面目」は、誠実であること、熱心であること、嘘やいい加減さがないことを示す、日本語の重要な価値観の一つです。
忍耐強さや誠実さとして肯定的に評価される一方、時として融通が利かない「生真面目」さとして捉えられることもあります。
日本語には、こうした「真面目」の多様な側面を表すことわざや四字熟語が豊富に存在します。
「真面目」に関連する言葉
「真面目」というテーマに関連する、主なことわざや慣用句、四字熟語などを紹介します。
| 種類 | 言葉 |
|---|---|
| ことわざ | 継続は力なり/石の上にも三年/雨垂れ石を穿つ/正直の頭に神宿る/正直は一生の宝/塵も積もれば山となる/蟻の穴から堤も崩れる |
| 慣用句・言葉 | 生真面目/馬鹿正直/杓子定規/律儀者/几帳面/身を粉にする/忠実 |
| 四字熟語 | 勤勉実直/質実剛健/誠心誠意/一意専心/謹厳実直/清廉潔白/愚直一徹/不言実行/四角四面/品行方正/精励恪勤 |
| 故事成語 | 愚公山を移す |
ことわざ
- 継続は力なり(けいぞくはちからなり):
何事もあきらめずに続けていけば、やがて実力や成果となって現れるという教え。
仏教者・住岡夜晃の『讚嘆の詩』に「念願は人格を決定す。継続は力なり。」という一節がある。 - 石の上にも三年(いしのうえにもさんねん):
つらくても辛抱強く続ければ、やがて報われるというたとえ。
冷たい石の上でも三年座り続ければ暖まるということから。 - 雨垂れ石を穿つ(あまだれいしをうがつ):
小さな努力でも根気よく続ければ、最後には大きなことを成し遂げられるというたとえ。
中国の『漢書』にある、泰山に降る雨垂れは長い間に石にも穴を開ける、という言葉から。 - 正直の頭に神宿る(しょうじきのこうべにかみやどる):
正直な人には、おのずから神の加護があるという教え。
鎌倉時代の説話集『十訓抄』に、八幡大菩薩が正直な者の頭に宿ると誓ったという話が見える。 - 正直は一生の宝(しょうじきはいっしょうのたから):
正直であることは、一生を通じて大切に守るべき宝であるということ。 - 塵も積もれば山となる(ちりもつもればやまとなる):
真面目にわずかな努力を積み重ねれば、やがて大きな成果になるというたとえ。
インドの仏教書『大智度論』の一節に由来する。 - 蟻の穴から堤も崩れる(ありのあなからつつみもくずれる):
ほんのわずかな不注意や油断から、大事が起こることのたとえ。
中国の『韓非子』にある、大きな堤もケラやアリが開けた小さな穴から崩れる、という言葉から。
慣用句・言葉
- 生真面目(きまじめ):
非常にまじめなこと。
まじめすぎて融通が利かない様子を指すこともある。 - 馬鹿正直(ばかしょうじき):
正直すぎて融通が利かないこと。
どんな場合にも正直一点張りで、臨機応変にふるまえない様子をいう。 - 杓子定規(しゃくしじょうぎ):
すべての物事を一つの基準や規則に当てはめ、融通が利かない様子。
曲がった杓子の柄を定規の代わりにする、つまり正しくない定規ではかるということから。 - 律儀者(りちぎもの):
戒律を意味した仏教語「律儀(りつぎ)」が日常語に転じたもので、約束や礼儀を真面目に守り義理堅く振る舞う人を指す言葉。 - 几帳面(きちょうめん):
細かいところまで物事をきちんと行う様子。
もとは柱の角を削る面取りの一種の名で、几帳の柱によく用いられたことから。 - 身を粉にする(みをこにする):
中国の故事成語「粉骨砕身」にも通じる表現で、自分の身体が砕けて粉になるほど力を惜しまず真面目に働く様子を表す慣用句。 - (〜に)忠実(ちゅうじつ):
真心をこめてよく務める様子。
内容をごまかしたり省いたりせず、そのとおりに行う意味でも使う。
四字熟語
- 勤勉実直(きんべんじっちょく):
日々こつこつと励む「勤勉」と、飾らず正直な「実直」を組み合わせた言葉で、真面目に仕事へ打ち込み誠実に生きる姿勢を表す四字熟語。 - 質実剛健(しつじつごうけん):
飾り気がなく真面目で、心身ともに強くたくましい様子。 - 誠心誠意(せいしんせいい):
偽りのない心を表す「誠心」と真摯な思いを表す「誠意」を重ねた言葉で、真面目な真心を込めて物事に取り組む様子を表す四字熟語。 - 一意専心(いちいせんしん):
わき目もふらず、ひたすら一つのことに心を集中すること。
中国の古典『管子』に基づく言葉。 - 謹厳実直(きんげんじっちょく):
つつしみ深く、まじめで正直な人柄を表す四字熟語。 - 清廉潔白(せいれんけっぱく):
心や行いが清くて正しく、私欲がなく後ろ暗いところのない様子。 - 愚直一徹(ぐちょくいってつ):
損得を考えない愚かしいほどの誠実さと、頑固に貫く一途さを合わせた言葉で、真面目に一つのことをまっすぐ貫き通す姿勢を表す表現。 - 不言実行(ふげんじっこう):
文句や理屈を言わず、黙ってなすべきことを実行すること。 - 四角四面(しかくしめん):
ひどくまじめで堅苦しい様子。
もとは真四角であることを表す言葉。 - 品行方正(ひんこうほうせい):
日頃の行いがきちんとしていて正しい様子を表す四字熟語。 - 精励恪勤(せいれいかっきん):
仕事や任務に力を尽くし、まじめに務め励むこと。
「精励」は仕事に励むこと、「恪勤」は慎んで忠実に勤めること。
故事成語
- 愚公山を移す(ぐこうやまをうつす):
中国の書『列子』にある、家の前の山を子々孫々かけて掘り崩そうとした老人・愚公の逸話にちなみ、真面目な努力を続ければ困難も克服できるという教え。
まとめ – 「真面目」に関連する言葉を学ぶ
「真面目」に関連する言葉を紹介しました。
「勤勉実直」や「石の上にも三年」のように、誠実さや忍耐強さを称賛する言葉がある一方で、「杓子定規」や「四角四面」のように、度を越した真面目さや融通の利かなさを戒める言葉も見られます。









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