謹厳実直

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四字熟語
謹厳実直
(きんげんじっちょく)

9文字の言葉き・ぎ」から始まる言葉

私たちの周りには、いつも真面目で、自分にも他人にも厳しく、そして何より誠実な人がいます。
謹厳実直」とは、まさにそのような、深く信頼できる人柄を表す四字熟語です。

この言葉が持つ「重み」と「誠実さ」は、どのような意味合いから来ているのでしょうか。その意味や使い方、類義語などを詳しく見ていきます。

「謹厳実直」の意味・教訓

「謹厳実直(きんげんじっちょく)」とは、非常に真面目で、言動が厳格であり、かつ誠実で正直であることを意味します。人柄や態度を表す言葉として使われます。

この四字熟語は、二つの熟語を組み合わせて、その意味を強調しています。

  • 謹厳(きんげん)
    慎み深く、厳格であること。真面目で、軽々しい言動やふざけた態度をとらない様子を指します。特に、自分を律する厳しさを含むことが多い言葉です。
  • 実直(じっちょく)
    実直とは、誠実で、正直なこと。飾り気がなく、まっすぐな人柄を指します。

つまり「謹厳実直」とは、真面目で厳格(謹厳)であり、なおかつ誠実で正直(実直)であるという、二つの徳性を兼ね備えた、非常に信頼のおける人格を称賛する言葉です。

「謹厳実直」の語源

「謹厳実直」は、特定の古い逸話や中国の古典(故事成語)に直接的な由来を持つ言葉ではありません。

日本語の中で、「謹厳」と「実直」という、どちらも人格を高く評価する意味を持つ二つの言葉が組み合わさって成立した四字熟語です。この組み合わせによって、「厳格さ」と「誠実さ」の両方を併せ持つ、隙のない真面目さや信頼性を表現しています。

「謹厳実直」の使い方と例文

「謹厳実直」は、特定個人の人柄や性格、あるいは仕事への取り組み方などを評価・表現する際に、最大の賛辞の一つとして用いられます。

リーダー、教師、職人、あるいは親など、責任ある立場の人や、信頼が求められる人物評として使われることが多いです。時には「真面目すぎて面白みがない」というニュアンスを伴う可能性もゼロではありませんが、基本的にはその人の信頼性や誠実さを高く評価するポジティブな言葉です。

例文

  • 「彼は「謹厳実直」な人柄で、町の人々から深く信頼されている。」
  • 「私の父は、まさに「謹厳実直」を地で行くような人だった。」
  • 「彼女はどんな小さな仕事にも「謹厳実直」に取り組み、決して手を抜かない。」
  • 「裁判官には、公平な判断を下すための「謹厳実直」さが求められる。」

類義語・関連語

「謹厳実直」の「真面目さ」「誠実さ」といった側面と共通する言葉です。

  • 質実剛健(しつじつごうけん):
    飾り気がなく真面目で、心身ともに強くたくましいさま。「謹厳実直」の真面目さに加え、たくましさ(剛健)を強調します。
  • 清廉潔白(せいれんけっぱく):
    心が清く正しく、私欲や不正などがまったくないこと。「実直」の部分(誠実さ・正直さ)と強く通じます。
  • 剛毅朴訥(ごうきぼくとつ):
    意志が強く、飾り気がないこと。「謹厳」の厳しさ(意志の強さ)と「実直」の飾り気のなさ(朴訥)に共通点が見られます。
  • 愚直(ぐちょく):
    正直すぎて、融通が利かないほどであるさま。「実直」の度が過ぎた状態として関連しますが、「謹厳実直」は褒め言葉、「愚直」は時にマイナス評価にも使われます。

対義語

「謹厳実直」の「厳格さ」や「誠実さ」と反対の意味を持つ言葉です。

  • 軽薄浮薄(けいはくふはく):
    言動が軽々しく、上滑りしていて中身がないさま。「謹厳」(重み)の正反対です。
  • 巧言令色(こうげんれいしょく):
    言葉を飾り、表情を取り繕って、相手に気に入られようとすること。「実直」(誠実さ)の正反対です。
  • 不真面目(ふまじめ):
    真剣さや誠実さに欠けること。
  • 八方美人(はっぽうびじん):
    誰に対しても良い顔をしようとすること。「実直」とは対極の態度です。

英語での類似表現

「謹厳実直」のニュアンス全体を一つの単語で表すのは難しいですが、近い表現はいくつかあります。

Strict and honest

  • 意味:「厳格で、正直」
  • 解説:「謹厳」を「Strict(厳格な)」、「実直」を「honest(正直な)」と表現する、直接的で分かりやすい組み合わせです。
  • 例文:
    My teacher was strict and honest, and we all respected him.
    (私の先生は謹厳実直で、私たちは皆、彼を尊敬していた。)

Grave and upright

  • 意味:「厳粛で、高潔な」
  • 解説:「Grave」は「(態度が)真面目な、厳粛な」、「Upright」は「(道徳的に)まっすぐな、高潔な」という意味で、「謹厳実直」の持つ重みと誠実さを表します。
  • 例文:
    He is known as a grave and upright politician.
    (彼は謹厳実直な政治家として知られている。)

(A person of) integrity and sincerity

  • 意味:「(高潔さと誠実さを持った人)」
  • 解説:「Integrity(高潔さ、誠実さ)」と「sincerity(誠実さ、正直さ)」を使い、その人柄を表現します。
  • 例文:
    She is a person of integrity and sincerity.
    (彼女は謹厳実直な人だ。)

まとめ – 「謹厳実直」という信頼

「謹厳実直」とは、自分に厳しく、他者に誠実で、決して嘘やごまかしを許さない、まっすぐな人柄を表す四字熟語です。

一見すると、近寄りがたいほど真面目な印象を与えるかもしれません。しかし、その根底にあるのは「信頼」です。移り変わりが激しく、軽薄なものがもてはやされることもある現代において、「謹厳実直」な姿勢は、最も尊く、信頼されるべき姿の一つと言えるでしょう。

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