謹厳実直

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四字熟語
謹厳実直
(きんげんじっちょく)

9文字の言葉き・ぎ」から始まる言葉

一切のふざけたところがなく、自分を厳しく律して嘘をつかない人柄。
このような人物や様子を表すのが、「謹厳実直」(きんげんじっちょく)です。

意味

謹厳実直とは、非常に真面目で、言動が厳格であり、かつ誠実で正直であるという意味です。

単に真面目なだけでなく、「近寄りがたいほどの厳しさ」と「裏表のない誠実さ」の両方を兼ね備えた、隙のない人物を高く評価する際に使われます。

  • 謹厳(きんげん):慎み深く、厳格であること
  • 実直(じっちょく):真面目で、正直であること

使い方・例文

  • 彼は謹厳実直な人柄で町の人々から深く信頼されている。
  • 裁判官には公平な判断を下すための謹厳実直さが求められる。
  • 私の父はまさに謹厳実直を地で行くような人だった。

類義語・関連語

「謹厳実直」の類義語には、以下のような言葉が挙げられます。

  • 勤勉実直(きんべんじっちょく):
    仕事や物事に一生懸命励み、真面目で正直であること。
  • 質実剛健(しつじつごうけん):
    飾り気がなく真面目で、心身ともにたくましいこと。
  • 清廉潔白(せいれんけっぱく):
    心が清く正しく、私欲や不正などがまったくないこと。
  • 剛毅朴訥(ごうきぼくとつ):
    意志が強く、飾り気がないこと。

「謹厳実直」と「勤勉実直」の違い

この二つはどちらも「真面目で正直」という共通点がありますが、「謹厳」には「近寄りがたいほどの厳格さ」が含まれるのに対し、「勤勉」は「日々の仕事にコツコツ励む様子」に重きを置いている点が異なります。

語句対象のニュアンス印象
謹厳実直
(きんげんじっちょく)
冗談が通じないほど厳格であるお堅く、隙がない
勤勉実直
(きんべんじっちょく)
コツコツと働き、嘘がない真面目で親しみやすく、
信頼できる

対義語

「謹厳実直」の対義語には、以下のような言葉が挙げられます。

  • 軽薄浮薄(けいはくふはく):
    言動が軽々しく、上滑りしていて中身がないこと。
  • 巧言令色(こうげんれいしょく):
    言葉を飾り、表情を取り繕って、相手に気に入られようとすること。
  • 八方美人(はっぽうびじん):
    誰に対しても良い顔をしようとすること。

英語表現

Grave and upright

意味:厳格で、品行が正しいこと。

  • 例文:
    He was a grave and upright judge who never bent the rules.
    彼は謹厳実直な裁判官で、決して規則を曲げませんでした。

Stern and honest

意味:厳しく、誠実であること。

  • 例文:
    The general was known as a stern and honest leader.
    その将軍は謹厳実直な指導者として知られていました。

カントは「自分にも例外を許さなかった」

「謹厳実直」を体現した歴史上の人物として有名なのが、18世紀ドイツの哲学者イマヌエル・カントです。

毎日決まった時間に起き、講義を終えて帰宅すると、決まった時間に必ず同じルートを散歩しました。
あまりにも時間に正確だったため、街の人々はカントが家の前を通る姿を見て自分の時計を確認し、ずれていれば針を直したと伝えられています。

カントはその思想においても同じ姿勢を貫きました。
彼が提唱した「定言命法」とは、状況や結果にかかわらず無条件に従うべき絶対的な道徳の法則です。
「嘘をついてはいけない」というルールを立てたなら、誰であっても、どのような状況であっても例外なく適用されると説きました。

思想と日常の行動の両方において、カントは自らに一切の例外を認めませんでした。

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