意味
「丸い卵も切りようで四角(まるいたまごもきりようでしかく)」とは、丸い卵も切り方次第で角ばって見えるように、同じ事柄でも、やり方や言い回し次第で円満に収まることもあれば、角が立ってしまうこともあるという意味です。
本来は丸みを帯びている卵であっても切り方によっては四角になることから、特に言葉の表現方法ひとつで相手に与える印象が大きく変わり、人間関係に悪影響を及ぼすことを戒める際に用いられます。
多く「物は言いようで角が立つ」と続けて使います。
語源・由来
本来は丸みを持った卵であっても、包丁の入れ方次第で四角く角張った形になってしまうという、身近な料理の事象に由来します。
そこから転じて、人間関係や対話の場面において、穏便に済むはずの話も言葉の扱い方(切りよう)ひとつで角が立ってしまうという教訓の比喩として定着しました。
使い方・例文
「丸い卵も切りようで四角」は、相手への配慮に欠けるきつい言い方に対する忠告や、交渉ごとにおける伝え方の重要性を説く場面で使われます。
- 頼み事をする時は、丸い卵も切りようで四角を意識して言葉を選べ。
- 面倒なクレームも、丸い卵も切りようで四角の通り彼女の笑顔で収まる。
- 君の正論は刺々しい。丸い卵も切りようで四角であり工夫が必要だ。
類義語・関連語
「丸い卵も切りようで四角」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 物は言いよう(ものはいいよう):
同じ物事であっても、言い方次第で良くも悪くも聞こえるということ。
英語表現
It is not what you say, but how you say it
意味:何を言うかではなく、どのように伝えるかが重要であること
Please be polite. It is not what you say, but how you say it.
(礼儀正しくしなさい。丸い卵も切りようで四角です。)
織田作之助は「切りようで四角」でも切れ端が残ると書いた
小説での用例に、織田作之助が1946年(昭和21年)に発表した短編『世相』があります。
作中の「私」は、嫉妬に苦しみ、あれこれ理屈をつけて割り切ろうとします。
それでも割り切れないものが残った、と書いたすぐ後に、この言葉が出てきます。
円い玉子も切りようで四角いとはいうものの、やはり切れ端が残るのである。
(丸い卵も切り方しだいで四角くなるとは言うけれど、そうして切れば、やはり切れ端が出てしまう。)
ことわざの「切りよう」を言い方の工夫でなく物事の割り切り方に読み替え、四角に切りそろえても切り落とした部分は残る、と割り切れなさを言った使い方です。









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