慣用句 ことわざ

瓢箪から駒

(ひょうたんからこま)

意外な所から意外な物が出ること。冗談で言ったことが現実になること。

異形:瓢箪から駒が出る

9文字の言葉 / 「ひ・び・ぴ」から始まる言葉
瓢箪から駒 ことば
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意味

「瓢箪から駒(ひょうたんからこま)」とは、冗談で言ったことが現実になることや、思いもよらない所から意外な事実が出てくることのたとえです。

思いがけないことがきっかけとなって、思いもよらない結果が生じる場合にも使われます。
「瓢箪から駒も出でず」のように打ち消しの形にすると、「とうていあり得ないこと」のたとえになります。
ことわざの中に登場する「駒」は馬のことを指します。

語源・由来

小さな瓢箪の口から、大きな馬(駒)が飛び出すという、現実にはあり得ない状況を比喩にした言葉です。

この背景には、中国・唐の時代の仙人である張果老(ちょうかろう)の伝説が関わっていると言われています。
張果老は白いロバに乗って一日数万里を旅し、休む時はそのロバを紙のように折りたたんで小さな箱(巾箱)にしまい、再び乗る時は水を吹きかけて元の姿に戻したと伝えられています。

この伝説は、休むときにロバを瓢箪の中に収めていたという形でも語られ、「瓢箪から駒」ということわざの成立に影響したとみられています。

軒先につるされたヒョウタン
ヒョウタン
(写真:田中十洋、Wikimedia Commons/CC BY 2.0)

使い方・例文

「瓢箪から駒」は、冗談半分で始めたことが思いがけず現実の成果になった場面で使われます。

  • 適当に予想したテストの山が当たり、まさに瓢箪から駒だ。
  • 冗談で提案した企画が採用されて、瓢箪から駒となった。
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類義語・関連語

「瓢箪から駒」と似た意味を持つ言葉には以下のようなものがあります。

  • 嘘から出た実(うそからでたまこと):
    冗談や嘘として言ったことが偶然にも真実になってしまうこと。
  • 怪我の功名(けがのこうみょう):
    失敗や何気ない行動が思いがけず良い結果を生むこと。
  • 棚からぼたもち(たなからぼたもち):
    思いがけない幸運が何の苦労もなく舞い込んでくること。
    「瓢箪から駒」と違い、重きは幸運を得ることにあり、冗談が現実になるという意味は含みません。
  • 煎り豆に花が咲く(いりまめにはながさく):
    衰えていたものが、再び勢いを盛り返すこと。また、あるはずのないことが実現することのたとえで、この意味で「瓢箪から駒」と重なる。

「瓢箪から駒」と「嘘から出た実」の違い

どちらも「言ったことが現実になる」という筋書きは共通していますが、発言の性質が異なります。
「瓢箪から駒」は冗談のつもりで言ったことがたまたま実現するもので、人を騙す意図はありません。
「嘘から出た実」は嘘や偽りが、結果的に真実になるものです。

英語表現

Out of the blue

意味:何の前触れもなく突然起こる予想外の展開。

The success came out of the blue.
(その成功は全くの予想外だった。)

「瓢箪から駒」の構図は室町の仙人画で広まったとされる

室町時代の日本では、中国の仙人・張果老ちょうかろうを描いた絵が好まれました。
16世紀の関東の画家・啓孫けいそんの掛け軸では、張果老ちょうかろうが後ろ姿で、紙のように畳んだロバを入れた瓢箪を提げています。

こうした絵が描かれるうちに、瓢箪から駒が出る構図がよく知られるようになったとされます。
江戸時代初めの俳諧の書『毛吹草けふきぐさ』(1638年)には「へうたんの駒も出べき春野哉」(瓢箪から駒も出てきそうな春の野だ)という句が載り、このことわざがすでに句の題材になっていました。

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