ことわざ 慣用句

明日は我が身

(あしたはわがみ)

他人の不幸や災難を他人事とせず、自分にも起こり得ると自戒すること。


7文字の言葉 / 「あ」から始まる言葉
明日は我が身 ことば
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意味

「明日は我が身(あしたはわがみ)」とは、他人の身に起こった不幸や災難は、決して他人事ではなく、いつ自分にも降りかかるかわからないという意味です。
「明日」は「あす」とも読み、どちらで読んでも誤りではありません。

この言葉には、順調な時こそ慢心を戒め、他人の不運に対して謙虚であるべきだという教訓が含まれています。
「自分だけは大丈夫だ」という根拠のない自信を打ち消し、人生の不確実性を説く言葉です。

語源・由来

「明日は我が身」と同じ意味で、「今日は人の上、明日は我が身の上」という言い方もあります。

この言葉は、物事は常に変化し、一瞬先には何が起こるか分からないという仏教の「無常観」に通じる考え方です。

使い方・例文

「明日は我が身」は、他人の不幸や失敗を教訓として、自らを律する際に用いられます。
ビジネスや家庭、学校など、慢心や油断を戒めたいあらゆる場面で使われる言葉です。

例文

  • 同業他社の不祥事をニュースで知り、明日は我が身と身を引き締めた。
  • 「友達のミスを笑うな。明日は我が身だぞ」と先生が注意した。
  • 近所の空き巣被害を耳にし、明日は我が身と戸締まりを徹底した。
  • チームメイトの負傷を見て、明日は我が身と入念なストレッチを行った。

類義語・関連語

「明日は我が身」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

  • 一寸先は闇(いっすんさきはやみ):
    ほんの少し先のことでも、何が起こるか全く予測できないこと。
  • 今日は人の上明日は我が身の上(きょうはひとのうえあしたはわがみのうえ):
    他人の身に起きた災難が、いつ自分の身に起きるか分からないということ。
    「明日は我が身」と同じ意味の、より長い言い方。
  • 昨日は人の身今日は我が身(きのうはひとのみきょうはわがみ):
    昨日他人の身に起きたことが、今日自分の身に起きるという意味の類似句。

対義語

「明日は我が身」とは対照的な意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

  • 対岸の火事(たいがんのかじ):
    自分には直接の関係がなく、何の苦痛も感じないこと。
  • 高みの見物(たかみのけんぶつ):
    第三者の立場で、利害に関係なく事のなりゆきを眺めること。
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英語表現

「明日は我が身」を英語で表現する場合、以下の定型表現が用いられます。

Today me, tomorrow thee

直訳は「今日は私、明日はあなた」で、ラテン語の格言に由来する英語の古い諺。
今日は私が墓に入る番だが明日はあなたの番だと、死が誰にでも巡ってくることを思い出させる言葉。
死に限る点で、災難全般を言う見出し語より狭い表現。

The old gravestone bore a simple warning: today me, tomorrow thee.
(古い墓石には、明日は我が身という短い戒めが刻まれていた。)

There but for the grace of God go I

直訳は「神の恩寵がなければ、私もあのように(不幸に)なっていた」で、他人の不運を見たときに「一歩間違えれば自分もそうなっていた」という自戒と謙虚さを込めて使われる有名な表現。

Watching the scandal unfold on the news, she thought, “there but for the grace of God go I.”
(ニュースで不祥事の様子を見ながら、彼女は「明日は我が身」だと思った。)

頼朝の兄・源義平、処刑前に「今日は人の上、明日は身の上」

鎌倉時代の軍記物語『平治物語』に、「明日は我が身」と同じ考えを述べたせりふがあります。
平治の乱に敗れた源氏の源義平みなもとのよしひら(頼朝の兄)が、京の六条河原ろくじょうがわらで斬られる直前に言った言葉です。

弓矢取る身の習ひは、今日は人の上、明日は身の上にてあるものを

(= 武士の習いでは、今日は他人の身に起きることも、明日は自分の身に起きるものなのに)
義平はその前に「白昼に河原にて斬らるる事こそ遺恨なれ」(= 真昼に河原で斬られることこそ無念だ)と言い、このあと平家の者たちを情けを知らない者どもだとなじりました。
今の「明日は我が身」はふつう自分を戒める言葉ですが、義平はこの理屈を、自分を斬る側の平家に突きつけています。

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