意味
「森羅万象(しんらばんしょう)」は、この世に存在する一切の事象や現象という意味です。
- 森羅:樹木が森のように無数に立ち並んでいる様子。
- 万象:あらゆる形あるものや出来事。
語源・由来
「森羅」は木々が限りなく並び茂る様子、「万象」は形あるあらゆるものを表します。
もとは仏教の言葉で、「森羅万象は、ただ一つの真理のあらわれである」という意味の句として、とくに禅の書物にくり返し出てきます。
たとえば1004年にまとめられた『景徳伝灯録』にも、この句があります。
そこから、「世の中に存在するすべてのもの」を指す四字熟語として定着しました。
使い方・例文
「森羅万象」は、世界の全体像や多様性について述べる場面で使われます。
- 森羅万象の法則を解き明かすための研究を続ける。
- この芸術作品には森羅万象が緻密に描かれている。
- 豊かな知識を持ち、森羅万象のいかなる問いにも答える。
類義語・関連語
「森羅万象」と似た意味や関連する意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 天地万物(てんちばんぶつ):
天と地の間にある、すべての形あるものや現象の総称。 - 万有(ばんゆう):
宇宙のあらゆる場所に存在している一切の事物。 - 千差万別(せんさばんべつ):
この世の物事が、それぞれに異なり多様性に富んでいる状態。 - 十人十色(じゅうにんといろ):
人間の考え方や好みが、人それぞれに全く異なっている様子。 - 万物流転(ばんぶつるてん):
宇宙に存在するすべてのものが、絶えず変化し続けている真理。 - 諸行無常(しょぎょうむじょう):
この世のすべての現象は常に移り変わり、永遠に続くものはないという教え。
英語表現
all creation
意味:創造主によって造られた、自然界や宇宙のすべてのもの。
He believes that all creation is connected.
(彼は森羅万象が繋がっていると信じています。)
「森羅万象」は昔「しんらまんぞう」とも読んだ
「森羅万象」は、今は「しんらばんしょう」と読みますが、古くは「しんらまんぞう」とも読みました。
「まん」「ぞう」は、「万」と「象」の呉音(古い時代に中国から伝わった漢字の読み方)です。
1603〜04年に長崎で出た『日葡辞書』には「xinra manzǒ」とローマ字で載り、「御主デウス森羅万象を作りたまう」(神が天地のすべてを造られた)という例文が添えられています。
江戸後期の戯作者森島中良は、「森羅万象」を号の一つにしていました。
この号も「しんらまんぞう」と読み、中良の幼名は同じ音の「万蔵」でした。
「しんらまんぞう」は誤りではなく、古い読みとして今も認められています。












コメント