四字熟語

古今東西

(ここんとうざい)

過去から現在までと東西の全域を合わせた広い範囲。


7文字の言葉 / 「こ・ご」から始まる言葉
古今東西 ことば
スポンサーリンク

意味

「古今東西(ここんとうざい)」とは、いつの時代でも、どこの土地でもという意味の四字熟語です。
「古今東西の名作」のように範囲を表す言葉として使うほか、「古今東西、〜は変わらない」のように文の頭に置いて、例外がないことを強調する言い方もします。

  • 古今(ここん):昔から今までの時間。
  • 東西(とうざい):東から西までの広い範囲。

語源・由来

時間を示す「古今」と、空間を示す「東西」を組み合わせた語です。
「古今」は「昔と今」を対にして時間の全体を示す語で、漢語として古くから用いられてきました。
「東西」は方角を表す語から転じて、広く世界全体を指す表現として使われています。

この二語を並べることで、時間と空間の両面を一度に示す語として成立しました。
対になる概念の結合による表現です。

使い方・例文

  • 古今東西、名作は読み継がれるものだ。
  • この展示は古今東西の工芸品を集めている。
  • 古今東西の人物を比較する授業だ。

誤用・注意点

狭い範囲を指す文脈では不自然になります。
また、行動の自由さを表す語とは意味が異なります。
たとえば「縦横無尽」は動き方を示す語であり、範囲を示す本語とは役割が異なります。

類義語・関連語

「古今東西」と意味が近い語を整理します。

  • 古往今来(こおうこんらい):
    過去から現在までの時間の広がり。
  • 森羅万象(しんらばんしょう):
    この世に存在するすべての事物。
  • 普遍的(ふへんてき):
    時代や場所を問わず成り立つ性質。

「古今東西」と類義語の違い

いずれも広がりを示す語ですが、対象と軸に違いがあります。
時間と空間の両方を含む点が本語の特徴です。

スポンサーリンク

対義語

意味上で対照的な語です。

  • 局所的(きょくしょてき):
    限られた場所だけに当てはまる状態。
  • 一時的(いちじてき):
    短い期間に限られる状態。
  • 限定的(げんていてき):
    範囲や条件が絞られた状態。

英語表現

at all times and in all places

直訳は「あらゆる時に、あらゆる場所で」で、時代も場所も問わないことを示す言い回し。

This rule applies at all times and in all places.
(この規則は古今東西に通用します。)

『河童』と『斜陽』に出てくる「古今東西」

芥川龍之介の『河童』(1927年)には、自殺した詩人の河童の霊が、霊媒れいばいの口を借りて問いに答える場面があります。
友人の数を聞かれた霊は「予の交友は古今東西にわたり、三百人を下らざるべし」(私の友人は時代も国も問わず、三百人を下らないだろう)と答え、続けて自殺した西洋の詩人や哲学者の名を挙げます。

太宰治の『斜陽』(1947年)では、語り手の弟が、説教ばかりする叔父に腹を立てて「ケチなやつからお説教されて、眼がさめたなんて者は、古今東西にわたって一人もあった例が無えんだ」と言います。
どちらの作品も「古今東西にわたり(わたって)」の形で、昔から今まで、どの国を探しても、という範囲の広さを言っています。

スポンサーリンク

コメント

URLをコピーしました