意味
「豹変(ひょうへん)」とは、人の態度や性格が、それまでとはっきり違う様子に変わるという意味です。
本来は良い方向への変化を指す言葉でしたが、現在では悪い方向への変化や、自分の都合で節操なく態度を変える場合に使うことが多くなっています。
語源・由来
「豹変」は、古代中国の占い書『易経』の革卦にある次の一節に由来します。
君子豹変、小人革面
(すぐれた人物は豹の毛皮のようにはっきりと過ちを改め、つまらない人物は表面だけを取り繕う)
豹の毛は季節によって生え変わり、斑紋がひときわ鮮やかになります。
この様子にたとえて、はっきりとした変化そのものを指す言葉として「豹変」が使われるようになりました。
この一節がそのまま慣用句になった「君子は豹変す」については、次の記事で詳しく解説しています。
使い方・例文
この言葉は、「豹変する」「態度を豹変させる」のように、変化そのものを表す動詞として使われます。
- 昇進が決まった途端、あの人は周囲への態度を豹変させた。
- 叱責を受けた翌日、彼は生活態度を豹変させ、周囲を驚かせた。
類義語・関連語
「豹変」と同様に、態度や様子が変わることを表す言葉には、次のようなものがあります。
- 掌を返す(てのひらをかえす):
それまでの言葉や態度を、正反対に急に変える様子。 - 変節(へんせつ):
それまで抱いていた信念や主義を曲げて、別の立場に変わること。
英語表現
turn over a new leaf
心を入れ替えて、良い方向に生まれ変わること。
He turned over a new leaf and started studying hard.
(彼は豹変して、熱心に勉強し始めた。)
do a complete about-face
態度や意見を、それまでとは正反対に急変させること。
The manager did a complete about-face once the client arrived.
(あの部長は、客が現れた途端に態度を豹変させた。)
「豹変」の一つ前にある「大人虎変」
「豹変」の由来である易経の革卦では、「君子豹変、小人革面」の一つ前の句に「大人虎変」という一節があります。
大人は虎のように、君子は豹のように変わり、小人は顔つきだけを改めるという並びで、変わり方を三者に割り当てています。
革卦の解説である象伝は、「大人虎変、其文炳也」「君子豹変、其文蔚也」と述べ、虎と豹の毛の模様を炳と蔚という別々の字で言い分けています。



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