四字熟語

無知文盲

(むちもんもう)

学問や知識がなく、文字も読めないこと。また、そのような人。


6文字の言葉 / 「む」から始まる言葉
無知文盲 ことば
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意味

「無知文盲(むちもんもう)」とは、学問も知識もないうえに、文字の読み書きさえできない状態をまとめて言い表す四字熟語で、そうした人を指して使うこともあります。
人を強く見下す響きがあり、後半の「文盲」は読み書きのできない人への差別語とされているため、今は使う場面を選ぶ言葉です。

  • 無知(むち):知識や知恵がないこと。
  • 文盲(もんもう):文字の読み書きができないこと。

語源・由来

この言葉は、「無知」と「文盲」という二つの語を重ねてできた四字熟語です。
「文盲」は文字の読み書きができないことで、古くは広く無学なこと、ものを知らないことも指しました。
「盲」は目が見えないことを表す字です。

使い方・例文

  • 祖父は自分を無知文盲と言うが、戦争で学校に通えなかっただけだ。
  • 時代劇の代官は、訴え状を読めない村人を無知文盲とあざ笑った。

使うときの注意

読み書きは、学ぶ機会があって初めて身につくものです。
戦争や貧しさ、病気などで学校に通えなかった人もいるのに、この言葉はそうした事情を見ずに、文字が読めないことを「無知」と並べ、その人の値打ちまで低く見る言い方になっています。
さらに「盲」の字で目の見えないことを「分からない」のたとえに使っているため、目の不自由な人を引き合いに出す形にもなっています。

新聞記事の書き方の手引きとなる通信社の用字用語集では、「文盲」を差別語・不快語の一つに挙げて「読み書きのできない人」「非識字者」と言い換えるよう示しており、統計の「文盲率」も「非識字率」とするよう定めたものがあります。
目の前の相手や特定の人に向けて使うことは避け、古い文章や小説に出てきたこの言葉の意味を調べる・説明するといった文脈で扱うのが無難です。
自分の学問の浅さをへりくだって言いたいときは、読み書きの話を持ち出さない浅学非才のような言葉があります。

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類義語・関連語

この言葉と同様に、ものを知らない状態を表す四字熟語には、次のようなものがあります。

  • 無知蒙昧(むちもうまい):
    知識がないうえに、物事の道理にも暗い様子。

「無知文盲」と「無知蒙昧」の違い

どちらも「無知」で始まりますが、後半で言い添える中身が違い、「無知文盲」は読み書きができないことを、「無知蒙昧」は道理が分からないことを加えています。

語句知識のほかに欠けているもの
無知文盲
(むちもんもう)
文字の読み書き
無知蒙昧
(むちもうまい)
物事の道理をわきまえる力

英語表現

英語では、読み書きができないことを表す形容詞が近い意味を持ちます。

illiterate

文字の読み書きができないことを表す形容詞で、ある分野の知識に欠けるという意味でも使われ、人に向ければ見下す響きになる点も「無知文盲」と共通する語。

Many people in the village were illiterate after the war.
(戦後、その村には読み書きのできない人が大勢いた。)

「無知文盲」の「文盲」、1948年の全国調査では1.7%

文字の読み書きができない人がどのくらいいるのかを全国規模で測ったのが、1948年の「読み書き能力調査」です。
GHQ(= 第二次世界大戦後に日本を占領した連合国軍の総司令部)の提案を受けて日本側が実施し、全国270地点の15〜64歳(数え年)から無作為に選んだ16,820人に、90問のテストを行いました。

結果は、全問0点で、かなさえ正しく読み書きできなかった人が1.7%でした。
報告書は、読み書きのできない人の割合を「文盲率」と書いています。
かなはどうにか書けても漢字がまったく読み書きできない人を加えると2.1%になり、一方で報告書は、読み書きの力が本当にあると見なせる人を4.4%とまとめています。

ただ、このテストは問題の7割以上が選択式だったため、読み書きのできない人の割合は報告書の数字より高かったのではないか、という見方が国立国語研究所の研究者から出されています。

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