人生における幸運や不運、好調と不調が、どちらも必ず訪れる様子。
このような浮き沈みの連続を表すのが、「人生山あり谷あり」(じんせいやまありたにあり)です。
意味
「人生山あり谷あり」とは、人生には物事がうまくいく良い時期(山)もあれば、うまくいかない困難な時期(谷)もあるという意味です。
苦境にある時の励ましとして前向きに用いられる一方、成功している時の慢心を戒めるニュアンスも併せ持ちます。
語源・由来
人生の好不調を山道の高低差に重ね合わせた、自然発生的な比喩表現とされています。
山は険しく登りにくい反面、頂上からの眺めが開けており、そこへ至る落差(谷)を経験するからこそ山の価値が際立つという地形の対比から生まれました。
1968年に発売されたボードゲーム『人生ゲーム』のテレビCMで「人生、山あり谷あり」というキャッチコピーが使われたことにより、日本全国に広く定着しました。
使い方・例文
「人生山あり谷あり」は、苦労を乗り越えた過去を振り返る場面や、落ち込んでいる人を慰める場面などで使われます。
- 若い頃の苦労を語る祖父は、よく人生山あり谷ありだと笑っていた。
- 会社を設立してから今まで順風満帆とは言えず、まさに人生山あり谷ありの連続だった。
- 落ち込む友人に対し、人生山あり谷ありだからこの不調を抜けたらきっと良いことがあると励ました。
類義語・関連語
「人生山あり谷あり」と似た意味を持つ言葉には以下のようなものがあります。
- 浮き沈み(うきしずみ):
人の境遇や世の中の状況に、栄えたり衰えたりする好不調の波がある状態。 - 七転び八起き(ななころびやおき):
何度失敗してもその度に立ち上がり、諦めずに奮闘する様子。 - 沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり(しずむせあればうかぶせあり):
長い人生において、不運な時期もあれば幸運な時期もある状態。 - 禍福は糾える縄の如し(かふくはあざなえるなわのごとし):
災いと幸福が、より合わせた縄のように交互にやってくる様子。
対義語
「人生山あり谷あり」と反対の意味を持つ言葉には以下のようなものがあります。
英語表現
Life has its ups and downs.
意味:人生には浮き沈みがある
- 例文:
Don’t worry too much. Life has its ups and downs.
あまり心配しないで。人生山あり谷ありだから。
Life is a roller coaster.
意味:人生はジェットコースターだ
- 例文:
Sometimes life is a roller coaster, but you just have to enjoy the ride.
時々、人生は山あり谷ありだけど、その乗り心地を楽しむしかない。
万国共通で使われる「山」と「谷」の比喩
日本語の「人生山あり谷あり」と同じ発想は、世界中の言語に存在します。
例えば、英語の「ups and downs(上りと下り)」や、ドイツ語の「Höhen und Tiefen(高みと深み)」などは、いずれも地形や空間の高低差を人生の好不調に重ねた表現です。
人間は言葉を作る際、目に見えない運勢や境遇の変化を、直感的に分かりやすい物理的な空間感覚に置き換えて表現します。
「壁にぶつかる」「どん底を味わう」といった言葉があるように、人生を道のりや高低差に例える感覚は、特定の国に限らず、言語の壁を越えて共通しています。








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