獅子に鰭

ことわざ
獅子に鰭
(ししにひれ)

5文字の言葉し・じ」から始まる言葉
獅子に鰭 個別解説
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もともと強い実力を持つ者が、さらに新たな能力や好条件を手に入れ、活躍の場を無限に広げていく状況。
このような圧倒的な勢いと無敵の状態を表すのが、
「獅子に鰭」(ししにひれ)です。

意味

獅子に鰭は、強い力や優れた才能を持つ者に別の能力が加わり、その力がさらに増すという意味です。

陸の王者である獅子に鰭がつくように、もともと強いものがさらに勢いをつける状態をたとえています。

  • 獅子(しし):百獣の王と呼ばれるライオン。
  • (ひれ):魚などが水中を泳ぐための器官。

語源・由来

江戸時代に上演された近松門左衛門の浄瑠璃『国性爺後日合戦』(1717年)における、「龍につばさ虎に角、獅子に鰭有その勢ひ」という一節が由来とされています。

ただでさえ強い百獣の王である獅子に、さらに海を泳ぐための鰭(ひれ)が備わる様子を描写し、計り知れないほど勢いが増すことを表現した一文です。

使い方・例文

「獅子に鰭」は、もともと強い実力を持つ者に新たな能力や好条件が加わり、勢いが増す場面で使われます。

  • 圧倒的な実力を持つ彼に最新の設備が加わり、まさに獅子に鰭だ。
  • 国内トップの企業が豊富な資金力を得れば、まさに獅子に鰭となる。
  • 卓越した技術を持つチームに優秀な指導者が加わり、獅子に鰭を得る。

類義語・関連語

「獅子に鰭」と似た意味を持つ言葉には、次のようなものがあります。

  • 鬼に金棒(おににかなぼう):
    ただでさえ強い者が、さらに良い条件を得て無敵になる状態。
  • 虎に翼(とらにつばさ):
    強い力を持つ者にさらに威力が加わり、手がつけられない様子。
  • 弁慶に薙刀(べんけいになぎなた):
    強い者が最も得意とするものを手にし、圧倒的な力を発揮する態勢。
  • 龍に雲(りゅうにくも):
    英雄や実力者が活躍する機会を得て、本来の力を存分に振るう状況。

対義語

「獅子に鰭」と反対の意味を持つ言葉には、次のようなものがあります。

  • 猫に小判(ねこにこばん):
    貴重なものを与えられても、その価値を理解できず全く役に立たない様子。
  • 宝の持ち腐れ(たからのもちぐされ):
    優れた才能や価値のある物を持ちながら、それを活用できずにいる状態。
  • 蛇足(だそく):
    余計なものを付け加えた結果、かえって全体の価値や質を落としてしまう行為。

英語表現

Double threat

意味:二つの分野で優れた能力を持つ人物

  • 例文:
    He is a double threat in singing and acting.
    彼は歌も演技もできる才能の持ち主です。

An unstoppable force

意味:勢いがつきすぎて誰にも止められない強力な存在

  • 例文:
    Our team has become an unstoppable force.
    私たちのチームは誰も止められない無敵の存在になりました。

「獅子に翼」は誤用?

「獅子に翼」という表現は、「虎に翼」などの類似表現との混同によって生まれた言い回しで、
日本語のことわざとしては一般的ではなく、本来の形は「獅子に鰭」です。

ただし、「翼のある獅子」というイメージ自体は決して不自然ではありません。
西洋の神話には、ライオンの体に鷲の翼を持つ「グリフォン(グリフィン)」という伝説上の生き物が存在し、
その姿が広く知られているため、「獅子に翼」という発想が自然に連想されやすいと考えられます。

このように、「獅子に翼」はイメージとしては理解しやすいものの、
慣用句として用いる場合は「獅子に鰭」が正しい表現です。

gryphon
グリフォン。RPG等でもおなじみのキャラ。
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