四字熟語

三者三様

(さんしゃさんよう)

人や物事のあり方が、それぞれに異なっていること。


8文字の言葉 / 「さ・ざ」から始まる言葉
三者三様 ことば
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意味

「三者三様(さんしゃさんよう)」とは、人や物事のあり方が、それぞれに違っていることを意味する四字熟語です。
人によってやり方や考え方などが違うことを言い、違いを良いこととして言う場面にも、好ましくない場面にも使われます。

  • 三者(さんしゃ):三人の人。または、いくつかの異なる対象。
  • 三様(さんよう):三つの異なるありさま。三つのやり方。

語源・由来

「三者三様」は、三人の人がいれば三つのようす・かたちがある、という意味から来た言葉です。

ただ、意味は「人それぞれに違うこと」で、人数を三人に限って言う言葉ではありません。

使い方・例文

「三者三様」は、考え方ややり方が人によって分かれている様子を言うときに使われます。
家庭、学校、趣味の場など、多様な個性が集まる場面のほか、会議で意見が分かれた場面などにも使えます。

  • 自由研究のテーマは昆虫採集から星の観察まで、まさに三者三様だった。
  • 卵焼きの味付けは家庭によって三者三様で、甘い派もいれば塩辛い派もいる。
  • 同じ趣味を持つ仲間でも、その楽しみ方は三者三様だと言える。
  • 会議では三者三様の意見が出たが、最終的には一つの案にまとまった。

類義語・関連語

「三者三様」と似た意味を持つ言葉には、数や対象の広がりによっていくつかのバリエーションがあります。

  • 十人十色(じゅうにんといろ):
    考えや好みが人によって千差万別であること。
  • 各人各様(かくじんかくよう):
    一人ひとりがそれぞれのやり方や考えを持っていること。
  • 千差万別(せんさばんべつ):
    種類や状態が非常に多く、それぞれに異なっていること。
  • 百家争鳴(ひゃっかそうめい):
    多くの人が遠慮なく自由に議論し、自説を発表すること。

「三者三様」と「十人十色」の違い

どちらも人それぞれに違うことを言い、考え方の違いにはどちらも使えます。

語句何の違いを言うか当てはまる例
三者三様
(さんしゃさんよう)
やり方・考え方など三人が別々の道へ進む
十人十色
(じゅうにんといろ)
考え方・好み・個性など好きな音楽が人それぞれ
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対義語

「三者三様」とは対照的な意味を持つ言葉は、すべてが同じで区別がつかない様子を表します。

  • 千篇一律(せんぺんいちりつ):
    どれも同じようで変化がなく、個性が感じられないこと。
  • 金太郎飴(きんたろうあめ):
    どこを切り出しても同じ顔が出る飴のように、どれも一様で個性がないことのたとえ。
  • 画一的(かくいつてき):
    個々の事情を考慮せず、すべてを一様にそろえてしまうこと。

英語表現

「三者三様」を英語で表現する場合、人それぞれの好みや多様性に焦点を当てたフレーズが使われます。

Different strokes for different folks

「人それぞれ好みややり方が違う」という意味の表現です。
個性の違いを認めることわざとして使われます。

Some people like jazz and some like rock. Different strokes for different folks.
(ジャズが好きな人もいればロックが好きな人もいる。まさに三者三様だ。)

Each in their own way

直訳は「それぞれがそれぞれのやり方で」で、個々の独自性や手法を肯定的に捉える際に用いられる自然な表現。

The three of them succeeded, each in their own way.
(三人は三者三様のやり方で成功を収めた。)

大隈重信、財政家3人を「三者三様」と評す

明治の政治家大隈重信おおくましげのぶの談話を集めた『大隈伯百話おおくまはくひゃくわ』(1909年)に、「三者三様」が出てきます。
大隈おおくまは、財政の腕がある政治家として、伊藤博文・井上馨いのうえかおる・松方正義まつかたまさよしの3人を挙げました。
松方は経験を積んだ実務家、井上は事態に素早く応じる腕、伊藤は学問的に組み立てる才能と、一人ずつ持ち味を述べています。

そのうえで「三者三様の相違はあるが」、今いる財政家で優れているのはこの3人だ、とまとめています。
やり方は3人それぞれに違っても、評価は同じ、という使い方です。
今の「三者三様のやり方」と同じく、比べる相手の違いをそのまま認める言い方として、明治にはもう使われていました。

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