ことわざ 慣用句

死ねば死に損、生くれば生き得

(しねばしにぞんいくればいきどく)

死ねば全てを失うが、生きていればいつか良いことに巡り合えるかもしれないということ。

短縮形:死に損生き得
異形:死ねばゴミ、生くれば仏

15文字の言葉 / 「し・じ」から始まる言葉
死ねば死に損、生くれば生き得 ことば
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意味

「死ねば死に損、生くれば生き得(しねばしにぞんいくればいきどく)」とは、死んでしまえばすべてが終わりで損をするだけだが、生きていればいつか良いことに巡り合えるかもしれないという意味です。

この言葉の核心は、「生き続けることこそが最大の利益である」という点にあります。
どれほど苦しい状況であっても、生きていなければどうにもならないと説いています。

語源・由来

「死ねば死に損、生くれば生き得」は、死ぬことと生きることを「損」と「得」に置き換えて対にした言い回しです。

「生き得」は、生きていることで得をするという意味です。
意味の近い言葉に「死んで花実が咲くものか」があります。

使い方・例文

「死ねば死に損、生くれば生き得」は、過酷な状況にある人を勇気づける際や、自分自身の心を奮い立たせる際に用いられます。
「命さえあれば再起できる」という文脈で、日常の挫折から重大な困難まで幅広く使われます。

  • 事業に失敗し借金を抱えたが、死ねば死に損、生くれば生き得と再出発する。
  • 落ち込む友人に死ねば死に損、生くれば生き得と声をかけ、食事へ出かけた。
  • どんなに辛くとも死ねば死に損、生くれば生き得だ。まずは今日を生きよう。

類義語・関連語

「死ねば死に損、生くれば生き得」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

  • 命あっての物種(いのちあってのものだね):
    何事も命があってこそ可能になるので、命を何より大切にすべきだという意味。
  • 死んで花実が咲くものか(しんではなみがさくものか):
    死んでしまっては、成功して名声を博したり、幸せを味わったりすることはできないという意味。
  • 生きてるだけで丸もうけ(いきてるだけでまるもうけ):
    タレントの明石家さんまの座右の銘として知られる言葉。
    生きていること自体の価値を肯定しています。
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対義語

「死ねば死に損、生くれば生き得」とは対照的な意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

  • 死に花を咲かせる(しにばなをさかせる):
    死に際に立派な行いをして、一生の最期を華やかに飾ること。生よりも「死に方」に価値を置く考え。
  • 身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ(みをすててこそうかぶせもあれ):
    自分の命を投げ出す覚悟で物事に当たってこそ、初めて活路が見出せるという意味。

英語表現

「死ねば死に損、生くれば生き得」を英語で表現する場合、以下の定型表現が適切です。

Better a living dog than a dead lion

「死んだライオンより、生きている犬の方がマシである」
聖書(伝道の書)に由来する諺です。
どれほど威厳のある強者(ライオン)であっても死んでしまえば終わりであり、弱者(犬)であっても生きている方が価値があるという、本句に近いニュアンスを持ちます。

I don’t care if I look miserable. Better a living dog than a dead lion.
(どんなに無様でも構わない。死んだライオンより、生きている犬の方がマシだ。)

While there is life, there is hope

「命がある限り、希望はある」
命さえあれば、どんな困難な状況からでもやり直せるという普遍的な希望を説く表現です。

大正の千葉では「生きてれば生き得、死ねば死に損」と言った

1915年(大正4年)の『南総なんそうの俚俗りぞく』は、医学士の著者が、千葉県の南総(上総かずさの別名)の人々から聞き集めたことわざなどをまとめた本です。
その中に、この言葉が「生きてれば生き得死ねば死に損」という形で載っています。

生きるほうが先に来て、「生きてれば」と話し言葉になっています。
一方、1933年(昭和8年)の『俚諺りげん大辞典』は「死ねば死損、生くれば生得」と、見出しと同じ順で載せています。
「死ねば死に損、生くれば生き得」は、損と得の対を保ったまま、書き言葉では「生くれば」、土地の話し言葉では「生きてれば」と形を変えて伝わってきた言葉です。

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