「生命・生きる」ことわざ・慣用句・四字熟語一覧

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「生」にまつわる ことわざ・慣用句・故事成語・四字熟語(生きること・生命) 【特集】ことわざ・慣用句・四字熟語

病から立ち直った時、あるいは人生の節目で自分自身を見つめ直す時、私たちは改めて「生きる」という意味を考えます。
古人が残した生命に関する言葉には、命を永らえるための知恵や、限られた時間をどう過ごすべきかという情熱が込められています。

命の尊さと生き抜く知恵

何をおいても「生きていること」こそが最大の価値であり、すべての可能性の源であることを説く言葉です。

命あっての物種(いのちあってのものだね)

何事も命があってこそできるのであり、生きていることがすべての根本であるということ。

「物種(ものだね)」とは、作物の種や、物事の起こるもとを指します。
どれほど優れた才能や大きな志があっても、命が尽きてしまえば形にすることはできません。
まずは生き延びること、自分を大切にすることを最優先すべきだという強い肯定の教訓です。

死んで花実が咲くものか(しんではなみがさくものか)

死んでしまっては何もならず、生きているからこそ良い結果も生まれるのだということ。

花が咲き、実を結ぶのは、草木が生きて成長しているからに他なりません。
絶望的な状況にあっても、命を捨てずに踏みとどまれば、いつか必ず報われる時が来るという励ましの言葉として使われます。

死ねば死に損、生くれば生き得(しねばしにぞん いくればいきどく)

死んでしまっては損をするばかりだが、生き長らえればそれだけで得があるということ。

たとえ今は苦しくても、生きてさえいれば幸運に巡り合うチャンスは残されています。
死を急ぐことの無意味さと、生の価値を説く、非常に現実的で力強い言葉です。

九死一生(きゅうしいっしょう)

ほとんど助かる見込みのない危険な状態から、かろうじて命が助かること。

九死に一生を得る」という表現で広く親しまれています。
十のうち九までが死という絶望的な淵から、奇跡的に生還した際の驚きと喜びを表します。

死中に活を求める(しちゅうにかつをもとめる)

絶望的な状況の中でも、なんとか生き延びる道を見出そうと努力すること。

ただ座して死を待つのではなく、極限の状態から活路を切り開く不屈の精神を指します。
『後漢書』などの古典に由来し、ビジネスやスポーツでの大逆転劇にも例えられます。

人生の儚さと無常の理

生命には必ず終わりがあるという現実を見つめることで、今という瞬間の輝きを際立たせる言葉です。

人生朝露の如し(じんせいちょうろのごとし)

人の一生は、朝日とともに消えてしまう露のように、非常にはかなく短いものであるというたとえ。

古代中国の漢の時代の詩や、織田信長が好んだ『幸若舞』など、多くの文学作品に登場します。時の流れの速さと、生命の有限さを深く実感させる表現です。

生者必滅(しょうじゃひつめつ)

この世に生を受けたものは、必ず死ぬ運命にあるということ。

仏教の根本的な思想である「諸行無常」を象徴する言葉です。対になる言葉に「会者定離(えしゃじょうり/会う者は必ず離れる運命にある)」があり、生と死、出会いと別れは表裏一体であることを教えています。

有為転変(ういてんぺん)

この世のすべてのものは常に変化し、一刻も同じ状態にとどまることはないということ。

「有為」とは仏教用語で、因縁によって生じた現象を指します。人生の浮き沈みが激しいことや、世の中の移り変わりの速さを表す際に用いられます。

酔生夢死(すいせいむし)

これといった価値のあることもせず、ただぼんやりと一生を終えること。

酒に酔ったような、あるいは夢を見ているような心地で無為に時間を過ごすことを戒めます。宋代の学者・程顥(ていこう)の言葉に由来し、「何のために生きるのか」という問いを突きつけます。

生き方と情熱のあり方

限られた生命をどのように燃やすべきか、その姿勢や心意気を表す言葉です。

一生懸命(いっしょうけんめい)

命をかけて、物事に真剣に取り組むさま。

もともとは「一所懸命」と書き、武士が先祖代々の領地(一所)を命がけで守ることを意味していました。
現在では、自分の持てる力をすべて出し切る、最も一般的で前向きな姿勢を表す言葉として定着しています。

人生日暮れて道遠し(じんせいひくれてみちとおし)

年老いて残された時間は少ないのに、なすべき目的はまだ達せられていないことの焦りを表すたとえ。

『史記』に記された伍子胥(ごししょ)の言葉に由来します。志を持ちながらも、迫り来る時間の限界に立ち向かう人間の切実な心境を映し出しています。

人生意気に感ず(じんせいいきにかんず)

人は利害や打算ではなく、相手の心意気や情熱に感動して行動するものだということ。

唐の時代の政治家・魏徴(ぎちょう)の詩に由来します。単に生き長らえるだけでなく、心と心が通じ合う瞬間にこそ、人間らしい生の輝きがあることを伝えています。

七生報国(しちしょうほうこく)

七度生まれ変わっても、国のために尽くすということ。

南北朝時代の武将・楠木正成が、死の間際に誓った言葉として伝えられています。
自分の命を一つの個体としてではなく、大きな理念の一部として捧げるという壮烈な覚悟の表現です。

鋭い洞察と世渡りの知恵

社会の中で逞しく生き抜くための、現実的で時に厳しい視点を持つ言葉です。

生き馬の目を抜く(いきうまのめをぬく)

生きている馬の目ですら素早く抜き取ってしまうほど、ずる賢くて油断ができないことのたとえ。

競争の激しい場所や、抜け目のない人々が集まる状況を指します。「生命力のあるものからさえも奪う」という比喩が、その鮮やかさと厳しさを強調しています。

生みの苦しみ(うみのくるしみ)

新しいものを創り出す際に味わう、大変な苦労や困難のこと。

実際に出産する際の痛みを、仕事や芸術、アイデアを形にするまでの過程に例えたものです。苦労が大きければ大きいほど、誕生した「生命(成果)」への愛着も深まることを暗示しています。

枯れ木に花(かれきにはな)

一度衰えたものが、再び勢いを取り戻すことのたとえ。

絶望的な状況からの復活や、老いてなお盛んな様子を祝う際に使われます。生命が再び宿るかのような、希望に満ちた変化を表します。

生殺与奪(せいさつよだつ)

生かすも殺すも、与えるも奪うも、自分の思い通りにできること。

相手の運命を完全に支配している状態を指します。現代では「生殺与奪の権を握る」といった形で、組織内での圧倒的な権力構造を批判的、あるいは強調的に表現する際に用いられます。

まとめ

「生命」にまつわる言葉は、私たちがこの世に存在する時間の尊さと、その使い道を絶えず問いかけてきます。

「命あっての物種」とあるように、まずは生きてこそ、すべては始まります。その一方で、「人生朝露の如し」という言葉が示す通り、その時間はあまりに短く、はかないものです。

はかないからこそ、悔いのないように「一生懸命」に今日を生きる。古人たちが残した知恵は、私たちが明日へ一歩踏み出すための、確かな道しるべとなってくれることでしょう。

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