慣用句 三字熟語

偉丈夫

(いじょうふ)

体が大きくたくましく、人格も優れた立派な男性。


5文字の言葉」から始まる言葉
偉丈夫 ことば
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意味

「偉丈夫」とは、体が大きくたくましく、容姿や人格も優れて立派な男という意味です。
単に「大男」であるという身体的な特徴を指すだけでなく、内面からにじみ出る威厳や、衆に優れた風格を備えている人物に対して使われます。

  • (い):すぐれている、並外れて大きい。
  • 丈夫(じょうふ):一人前の男子、ますらお。

語源・由来

「偉丈夫」の由来は、古代中国の身体測定の単位にあります。
『説文解字』は「周制は八寸を尺と為し、十尺を丈と為す。人のたけ八尺、故に丈夫と曰う」と説いています。
周の尺で身長八尺ほどある一人前の男子を「丈夫」と呼んだ、という説明です。

その「丈夫」という言葉に、傑出していることを意味する「偉」を冠することで、人並み外れて逞しく、威風堂々とした人物を称える言葉となりました。
日本語では、国木田独歩の『巡査』(1902年)に「骨格の逞しい、背の高い堂々たる偉丈夫である」という一節が出てきます。

使い方・例文

「偉丈夫」は、相手への深い敬意や、その場を圧倒するような存在感を表現する際に使われます。
現代ではスポーツ選手や、地域社会でリーダーシップを発揮する人物を形容するのに適しています。

例文

  • ラグビー部の主将は、まさに偉丈夫という言葉がふさわしい。
  • 久しぶりに再会した幼馴染は、見違えるほど立派な偉丈夫になっていた。
  • 写真の中の曾祖父は、軍服を凛々しく着こなした偉丈夫だった。
  • 新しい村長は、物腰は柔らかいが体躯は偉丈夫そのものだ。

類義語・関連語

「偉丈夫」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

  • 魁偉(かいい):
    体格が人並み外れて大きく、顔つきがいかめしい。
  • 豪傑(ごうけつ):
    武勇に優れ、度胸が据わっている人物。
  • 大丈夫(だいじょうぶ):
    立派な男。強い意志を持ち、些細なことに動じない人物。
  • 益荒男(ますらお):
    勇気があり、堂々とした立派な男性。

対義語

「偉丈夫」とは対照的な意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

  • 矮小(わいしょう):
    形が小さく、こじんまりとしている。
  • 弱卒(じゃくそつ):
    弱くて役に立たない兵士。転じて、力のない者。
  • 軟弱(なんじゃく):
    意志や体つきが弱々しく、しっかりしていない。

英語表現

「偉丈夫」を英語で表現する場合、体格の良さと魅力的な風格に焦点を当てます。

A fine figure of a man

直訳:「男の素晴らしい姿」
「見事な体格の男」「堂々とした男」という意味で、容姿と体格の両方を称える定型表現です。

He was a fine figure of a man in his prime.
(全盛期の彼は、まさに偉丈夫であった。)

A man of magnificent physique

「素晴らしい体格の男」
筋肉質でたくましい肉体を持つ男性を指す、より直接的な表現です。

『宋史』では母の夢に現れる

「偉丈夫」は、漢籍では『宋史』の范祖禹はんそう伝に出てきます。

范祖禹は司馬光を助けて『資治通鑑』の唐の部分を書いた北宋の学者です。
その伝は「其の生まるるや、母、一偉丈夫の金甲をて寝室に入るを夢む」という一文から始まります。

金の甲冑かっちゅうをまとった偉丈夫は「吾は漢の将軍鄧禹とううなり」と名乗ったといいます。
そこから「祖禹」という名がつけられました。
体格の立派さだけでなく、威圧するほどの風格を帯びた姿として書かれています。

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