仏教由来 三字熟語

無尽蔵

(むじんぞう)

いくら取っても尽きることがないこと。資源だけでなく、体力や才能など目に見えないものの豊かさにも使う。


5文字の言葉 / 「む」から始まる言葉
無尽蔵 ことば
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意味

「無尽蔵(むじんぞう)」とは、どれだけ取り出しても尽きる気配がないほど、豊かに蓄えられていることです。

  • 無(む):ない。
  • 尽(じん):尽きる。なくなる。
  • 蔵(ぞう):くら。蓄えておく場所。

文字通り「尽きることのない蔵」を指します。
物質的な資源だけでなく、体力、才能、知識といった目に見えないものの豊かさを表現する際にも使われます。

語源・由来

「無尽蔵」には、仏教の教えと中国の文学という二つの由来があります。

一つは仏教語としての「無尽蔵」で、尽きることのない功徳を、尽きることのない財宝を納めた蔵にたとえた言葉です。
『華厳経』には、菩薩の備える十の蔵を説いた「十無尽蔵品」という章があります。

後に、北宋の詩人である蘇軾そしょくは『赤壁賦せきへきふ』(1082年)の中で、川の上を渡る清風と山あいの明月を「之を取れども禁ずる無く、之を用うれども竭きず、是れ造物者の無尽蔵なり」と表現しました。

使い方・例文

「無尽蔵」は、エネルギーや資源といった物理的な対象から、個人の精神的な活力まで幅広く使われます。

  • 彼は無尽蔵のスタミナで試合終了まで走りきった。
  • この地域には無尽蔵の天然資源が眠っている。
  • 子供の想像力は大人には思いもよらないほど無尽蔵だ。

類義語・関連語

「無尽蔵」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

  • 無限(むげん):
    数量や程度に限度がないこと。
  • 無窮(むきゅう):
    終わりがなく、永遠に続くこと。
  • 底なし(そこなし):
    極限がなく、どこまで行っても終わらないこと。
  • 湯水のように(ゆみずのように):
    いくら使ってもなくならないかのように、惜しみなく使う様子。
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対義語

「無尽蔵」とは対照的な意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

  • 枯渇(こかつ):
    水や資源、才能などが尽きてなくなること。
  • 有限(ゆうげん):
    数量や範囲に限りがあること。
  • 微々たる(びびたる):
    きわめてわずかであること。

英語表現

「無尽蔵」を英語で表現する場合、以下の表現が適しています。

inexhaustible

「使い尽くすことができない」
「無尽蔵」のニュアンスに最も近い、標準的な表現です。

He seems to have an inexhaustible supply of energy.
(彼は無尽蔵のエネルギーを持っているようだ。)

boundless

「境界のない」「無限の」
才能や想像力など、制限のない広がりを表現する際に使われます。

She has boundless enthusiasm for her work.
(彼女は仕事に対して無尽蔵の熱意を持っている。)

寺にあった「無尽蔵」

「無尽蔵」は、かつて実在した仏教施設の名前でもありました。
中国・唐代、長安にあった化度寺けどじには「無尽蔵院」という施設が置かれていました。

これは、信者から寄進された財貨を積み立てて庶民に貸し出し、その利息を寺院の維持費などに充てる金融機関でした。
同じ仕組みは後の時代にも長生庫・解庫などの名で続いていっそう盛んになり、その収益は寺院の重要な財源になりました。

尽きることのない功徳をたとえる言葉が、そのまま実際の蓄えと貸し出しの仕組みの名前になっていたことになります。

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