意味
「不眠不休(ふみんふきゅう)」とは、眠ることも休むこともせず、ひたすら物事に取り組み続けるという意味です。
語源・由来
「不眠不休」は、文字通り「眠らない(不眠)」と「休まない(不休)」という二つの状態を組み合わせた言葉です。
寺田寅彦の随筆「断水の日」(1922年)では、断水の日に、水道の修繕工事を監督する人たちを思いやる場面でこの語が使われています。
夕刊を見ながら私は断水の不平よりはむしろ修繕工事を不眠不休で監督しているいわゆる責任のある当局の人たちの心持ちを想像して、これも気の毒でたまらないような気もした。
(寺田寅彦『断水の日』1922年)
使い方・例文
「不眠不休」は、仕事や看病、災害時の救助活動など、自身の休息を犠牲にしてでも成し遂げなければならない重要な局面で使われます。
- 災害派遣された隊員たちは、不眠不休で救助活動にあたった。
- 祖母が倒れたと聞き、両親は不眠不休で看病を続けた。
- 納期を間に合わせるため、不眠不休で作業に没頭した。
現代における使用の注意点
本来は極限の努力や献身を客観的に描写する言葉ですが、現代のビジネスシーンにおいて他者に「不眠不休」の努力を求めることは、過重労働の強要と受け取られかねません。
個人の熱意を称賛する目的であっても、安易に美談として使うのは避けるのが無難です。
類義語・関連語
「不眠不休」と似た意味を持つ言葉には以下のようなものがあります。
- 昼夜兼行(ちゅうやけんこう):
昼も夜も区別なく、休まずに急いで物事を進めること。 - 寝食を忘れる(しんしょくをわすれる):
寝ることや食べることも忘れるほど、ひとつの物事に熱中すること。 - 夜を日に継ぐ(よるをひにつぐ):
夜になっても休まず、そのまま昼間のように作業などを続けること。
英語表現
around the clock
意味:24時間ぶっ通しで、昼夜を問わず
The medical team worked around the clock.
(医療チームは不眠不休で働いた。)
明治の警察で「金言」とされた不眠不休
新潟県の警察部が1910年に出した警察官向けの『修養読本』は、「不眠不休」を警察の金言だと書いています。
警察官はいつ起こるか分からない危険に当たるので、昼も夜もなく勤めなければならない、というのが理由です。
ただし同じ本の筆者は、この言葉を盾に部下を酷使する上役がいると戒めています。
本当に眠らず休まないのは体の自然に逆らうことで、この言葉は職務に忠実であれという心構えとして受け取るべきだ、という主張です。










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