意味
「迅速果断(じんそくかだん)」とは、判断はすばやく下し、いざ動くときは思い切りよく実行に移すという意味です。
言い換えれば、決断力と実行力を兼ね備えているさまを表す言葉です。
ただ速いだけでなく、「果断」つまり「思い切って行う」という要素が含まれているのがポイントです。
迷いやためらいを見せず、決めたことを力強く実行に移す頼もしさが感じられる言葉です。
語源
「迅速果断」は、「迅速」と「果断」という二つの熟語が組み合わさってできています。
- 迅速(じんそく):物事を行うのが非常に速いこと、てきぱきしていること。
- 果断(かだん):決断力があり、物事を思い切って行うこと。
この二つの言葉が合わさることで、「素早く判断し、ためらわず実行する」という意味が強調されています。
使われる場面と例文
「迅速果断」は、特にリーダーシップや危機管理能力が問われる場面でよく使われます。
- ビジネス・経営: 経営者や管理職、プロジェクトのリーダーの判断をほめるときに使い、「迅速果断な経営判断が会社を救った」のように言います。
- 政治・行政: 政策の決定や災害への対応など、すばやい判断と実行が要る場面で、政治家や役所の動きを言うときに使います。
- 個人の評価: 優柔不断の反対で、決断力があって行動的な人柄をほめるときに使います。
例文
- 「リーダーには、時に迅速果断な判断力が不可欠だ。」
- 「彼は問題が発生すると、いつも迅速果断に対処してくれるので頼りになる。」
- 「彼女の迅速果断さは、チームが良い結果を出すための原動力となっている。」
類義語
「迅速果断」と似た言葉はいくつかあり、決定の速さ・意志の強さ・動作の速さや勢いのどれに重みがあるかが、それぞれ違います。
- 即断即決(そくだんそっけつ):
その場でためらわずに判断し、決定すること。「迅速果断」が判断から実行までの速さを含むのに対し、こちらは「決定」そのものの速さに重点がある。 - 剛毅果断(ごうきかだん):
意志が強く、物事に屈せず、思い切って事を行うさま。「迅速」の要素は薄れるが、「果断」に加えて精神的な「強さ(剛毅)」が強調される。 - 電光石火(でんこうせっか):
行動や動作がきわめて素早いことのたとえ。「迅速果断」が決断と実行の速さを指すのに対し、こちらは動作そのものの速さや時間の短さを表す。 - 疾風迅雷(しっぷうじんらい):
行動や事態の変化が非常に素早く激しいさま。「迅速果断」よりも、行動の勢いや力強さ、激しさのニュアンスが強い。
対義語
「迅速果断」とは反対に、ためらったり、決断できなかったりする様子を表す言葉もあります。
- 優柔不断(ゆうじゅうふだん):
ぐずぐずしていて、物事の決断がなかなかできないこと。
「迅速果断」とは正反対の性格や態度。 - 遅疑逡巡(ちぎしゅんじゅん):
疑いためらって、決心がつかずにぐずぐずすること。
「優柔不断」とほぼ同じ意味で、「迅速果断」の対極にある状態。 - 意志薄弱(いしはくじゃく):
物事を成し遂げようとする意志が弱いこと。
決断できなかったり、決めても実行できなかったりする原因となる性質。
英語表現
英語で「迅速果断」のニュアンスを伝えたい場合は、次のような表現があります。
prompt and decisive
迅速かつ断固とした様子を表す言葉。
ビジネスの場面で「迅速果断な行動」を指す定番の表現。
The manager’s prompt and decisive action saved the project.
(マネージャーの迅速果断な行動がプロジェクトを救った。)
quick and resolute
素早く、かつ断固とした様子を表す言い方。「resolute」は意志の固さや決意を表す語。
She made a quick and resolute decision under pressure.
(彼女はプレッシャーの中で迅速果断な決断を下した。)
decisive
決断力があり、断固とした様子を表す一語。
文脈次第で「迅速」のニュアンスも含む便利な表現。
A good leader must be decisive in a crisis.
(優れたリーダーは危機に際して迅速果断でなければならない。)
迅速果断の「果」は、思い切って行うという意味
「果断」の「果」は、果物の果と同じ字ですが、ここでは実の意味ではありません。
思い切る、やりとげる、という意味で使われています。
「果敢」「果決」も同じ用法で、どれも決めたことを最後まで押し通す側の語です。
一方「迅速」の「迅」は、速い、激しいという意味を持ちます。
速さを表す字と、思い切りを表す字を組み合わせたのが「迅速果断」です。










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