意味
「狼狽(ろうばい)」とは、予期しない出来事に直面して、ひどく慌てふためくという意味です。
動詞化した「狼狽する」の形でよく使われるほか、同じ意味を重ねて強調した四字熟語「周章狼狽」の後半としても使われます。
語源・由来
「狼狽」の由来は、中国に伝わる「狼」と「狽」という二頭の獣についての言い伝えで説明されます。
「狼」は前足が長く後ろ足が短く、「狽」はその逆で前足が短く後ろ足が長く、二頭はいつも一緒に行動するとされます。
離れると倒れてしまうのであわてる、というところから、うろたえ騒ぐことを「狼狽」というようになったといいます。
使い方・例文
- 会議中に突然の質問を受け、彼は狼狽して声が震えた。
- 予期せぬ結果に狼狽する姿を、同僚に見られてしまった。
類義語・関連語
「狼狽」と同様に、うろたえる様子を表す言葉には、以下のようなものがあります。
- 周章狼狽(しゅうしょうろうばい):
同じくあわてる意味の「周章」と「狼狽」を重ねた四字熟語で、より激しい混乱を表す。 - 右往左往(うおうさおう):
混乱してあちこち動き回ること。心の乱れよりも実際の動きに重点がある。 - 慌てふためく(あわてふためく):
落ち着きを失って騒ぐこと。 - 取り乱す(とりみだす):
落ち着きを失い、平静でいられなくなること。
「狼狽」と類義語の違い
どれもうろたえる様子を表しますが、重点の置き所が異なります。
対義語
「狼狽」とは対照的に、落ち着いた態度を表す言葉には、以下のようなものがあります。
- 泰然自若(たいぜんじじゃく):
何が起きても心を乱さず、落ち着き払っているさま。 - 冷静沈着(れいせいちんちゃく):
感情に流されず、状況を的確に見極めて対応するさま。 - 余裕綽々(よゆうしゃくしゃく):
切迫した状況でも慌てず、ゆとりをもって構えているさま。
英語表現
英語では、「狼狽」に近い表現として次のようなものがあります。
lose one’s composure
直訳は「平静さを失う」で、動揺して冷静さを保てなくなる様子を表す表現。
He lost his composure when the reporters surrounded him.
(彼は記者たちに囲まれて狼狽した。)
get flustered
直訳は「あわてさせられる」で、予期しない出来事に慌てて落ち着きを失う様子を表す表現。
She got flustered by the sudden question.
(彼女は突然の質問に狼狽した。)


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