慣用句

元の木阿弥

(もとのもくあみ)

一度良くなったものが元の悪い状態に戻ること。

異形:元の木阿彌

7文字の言葉 / 「も」から始まる言葉
元の木阿弥 ことば
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意味

「元の木阿弥(もとのもくあみ)」は、一度は良くなったり改善されたりした物事が、再び元の状態に戻ってしまうことです。
せっかくの努力や苦労が一時的な結果に終わり、振り出しに戻ってしまった状況を指します。

語源・由来

戦国時代の大和国の武将、筒井順昭の逸話が由来とされています(諸説あり)。
順昭は自身の死後、跡継ぎが成長するまで死を隠すよう命じました。
そこで声のよく似た木阿弥という盲人が寝所で影武者を務めましたが、跡継ぎが成人して死が公表されると役目を終え、元の身分に戻ったという出来事から生まれました。

使い方・例文

「元の木阿弥」は、せっかくの努力や改善が台無しになり、以前の悪い状態に戻ってしまった場面で使われます。

  • ダイエットに成功したが、リバウンドして元の木阿弥だ。
  • 主力のケガが相次ぎ、チームの戦力は元の木阿弥となった。
  • 一時的に売上は回復したが、結局は元の木阿弥に終わった。

類義語・関連語

「元の木阿弥」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

  • 水の泡(みずのあわ):
    築き上げてきた努力や苦心が、すべて無駄になってしまうことのたとえ。
  • 振り出しに戻る(ふりだしにもどる):
    物事の進行がリセットされ、一番最初の状態に戻ってしまうこと。
  • 徒労(とろう):
    何も利益や成果が得られない、無駄な骨折りのこと。
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対義語

「元の木阿弥」と反対の意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

  • 定着(ていちゃく):
    新しい状態や物事が、しっかりと根付いて安定すること。
  • 進歩(しんぽ):
    物事が進んで、以前よりもさらに良い状態になること。
  • 雨降って地固まる(あめふってじかたまる):
    揉め事などの悪い出来事の後は、かえって基礎が固まり良い状態になることのたとえ。

英語表現

back to square one

意味:振り出しに戻ること、最初からやり直すことです。

We are back to square one.
(私たちは振り出しに戻りました。)

由来として語られる説は一つではない

この言葉の由来として最もよく引かれるのは、『天正記』に見える戦国武将・筒井順昭つついじゅんしょうの影武者の話です。
順昭は病死しましたが、跡継ぎの順慶じゅんけいが幼かったため、死を隠すよう遺言しました。
声のよく似た盲人の木阿弥が薄暗い寝所で身代わりを務め、順慶の成長とともに役目を終えて元の町人に戻ったといいます。

ただしこれが唯一の説ではありません。
『七人比丘尼』は、妻と離縁して出家し、木食もくじきの修行をして「木阿弥」と呼ばれ尊ばれた人物が、やがて修行を怠り元の妻とも語らうようになり、世間に笑われた話を由来としています。

百姓の木工兵衛が僧に献金して「某阿弥」という号を得たものの、村人は新しい名で呼ばず、呼んでも旧名にひかれて「木工阿弥」と呼んだため、名を買ったかいが無かった、という話を由来とする説もあります。
朱塗りの椀の朱がはげて木地が出た「元の木椀」から転じたとする説もあります。

延宝八年(1680年)には『元の木阿弥』という題の仮名草子が刊行されています。
この草子も、夢から覚めて元の住まいに戻る筋を言葉の始まりとして語っていますが、どの説が本当かは定まっていません。

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