意味
「立っている者は親でも使え(たっているものはおやでもつかえ)」は、人に用事を頼むなら、座っている人より立っている人に頼む方が手っ取り早く、忙しいときは手の空いている人なら誰に頼んでもよいという意味です。
「親でも」は、手の空いている人なら誰を使ってもよいことを強調したものです。
また、立っている人に用事を頼むときに、言い訳めかして使うこともあります。
語源・由来
「立っている者は親でも使え」の由来は、昔の農業社会での働き方にあると説明されます。
当時の農作業は、しゃがんで草を取ったり、座って手作業をしたりすることが多く、立って腰を伸ばすことが休息にもなっていました。
そのため、この言葉はもともと、忙しく働いている人が、立って一息ついている人に向かって少しおどけて言ったものと考えられています。
今では、自分で動くのを面倒がる人の言い訳のようにも聞こえる言葉です。
使い方・例文
「立っている者は親でも使え」は、非常に忙しくて人手が欲しい状況で、たまたま近くにいた人に用事を頼む場面や、その忙しさを言い訳する場面で使われます。
- 準備が終わらないから立っている者は親でも使えの精神で手伝ってほしい。
- まさに立っている者は親でも使えの状況で、友人にまで荷運びを頼んだ。
- 師走は立っている者は親でも使えというほど店が混雑する。
類義語・関連語
「立っている者は親でも使え」と似た意味を持つ言葉には以下のようなものがあります。
- 居仏が立ち仏を使う(いぼとけがたちぼとけをつかう):
座っている人が、たまたま立っている身近な人に用事を頼むこと。 - 立って居れば仏でも使う(たっていればほとけでもつかう):
立っていれば仏でも使ってよいということ。「立っている者は親でも使え」と同じ意味。 - 猫の手も借りたい(ねこのてもかりたい):
非常に忙しく、誰でもいいから手伝ってほしい様子。 - 容れ物と人はある物使え(いれものとひとはあるものつかえ):
容器も人間も、必要なときには手近にあるものをうまく利用せよという教訓。
英語表現
「立っている者は親でも使え」を英語で表現する場合、以下の定型的な言い回しが近しいニュアンスを持ちます。
All is fish that comes to the net
直訳は「網に入るものはすべて魚だ」で、手に入るものはすべて利用するべきだというたとえ。
We need everyone’s help. All is fish that comes to the net.
(みんなの助けが必要だ。使えるものは何でも使おう。)
Any port in a storm
直訳は「嵐の時の港ならどこでもいい」で、困難な状況ではどんな助けでも受け入れるということを表す表現。
I didn’t want to ask him, but it’s any port in a storm.
(彼には頼りたくなかったが、背に腹は代えられない状況だった。)










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