ことわざ

安物買いの銭失い

(やすものかいのぜにうしない)

値段の安さだけで品物を選ぶと、結果的に損をすること。


13文字の言葉」から始まる言葉
安物買いの銭失い ことば
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意味

安物買いの銭失いは、値段の安さだけで品物を選ぶと、品質が悪くすぐに壊れてしまい、結果的に修理や買い替えで高くつくことを意味します。
目先の価格にとらわれ、品質を見落とすことで生じる金銭的、時間的な損失を指します。

語源・由来

16世紀頃にはすでに「安物の銭失い」という形で使われており、時代を経て現在の「安物買いの銭失い」へと変化しました。
古くから、値段の安さだけで品物を買うと品質が悪く、すぐに買い替えることになってかえって高くつくという、人々の生活の知恵や実体験に基づく戒めの言葉として広まりました。

使い方・例文

安物買いの銭失いは、価格の安さを優先した結果として損害を被った場面で使われます。

  • ネットで格安の靴を買ったが、1日で底が剥がれて安物買いの銭失いだった。
  • 激安のモバイル充電器がすぐに壊れ、安物買いの銭失いになった。
  • 見積もりが安すぎる業者に頼むと、安物買いの銭失いになるかもしれない。

類義語・関連語

安物買いの銭失いと似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

  • 安物は高物(やすものはたかもの):
    安価な物はすぐに壊れ、買い替えることになるため結局は高くつくということ。
  • 安かろう悪かろう(やすかろうわるかろう):
    値段が安いものは、それに比例して品質も劣っているということ。
  • 只より高いものはない(ただよりたかいものはない):
    無償で物をもらうと、後からお礼や義理立てでかえって高くつくということ。

対義語

安物買いの銭失いと反対の意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

  • 損して得取れ(そんしてとくとれ):
    一時的には損をしても、将来的に大きな利益を得るように立ち回ること。

英語表現

Penny wise and pound foolish

直訳:ペニーには賢く、ポンドには愚かである。
意味:小さな金額を節約することには熱心だが、大きな金額で損をすること。

Buying that cheap used car was penny wise and pound foolish.
(あの安い中古車を買ったのは安物買いの銭失いだった。)

You get what you pay for

直訳:あなたは自分が支払ったものを手に入れる。
意味:価格に見合った品質の品物しか手に入らないこと。

This cheap umbrella broke immediately, you get what you pay for.
(この安い傘はすぐに壊れた、安かろう悪かろうだ。)

Buy cheap, buy twice

直訳:安く買うと、2回買うことになる。
意味:安い品物を買うとすぐに壊れ、結局買い直すことになること。

I should have bought a better one. Buy cheap, buy twice.
(もっと良いものを買うべきだった。安物買いの銭失いだ。)

「や」の札で庶民に広まった江戸いろはかるた

「安物買いの銭失い」は、江戸時代に成立した「江戸いろはかるた」の「や」の札に採られていることわざです。
かるたを通じて庶民の間に広く知られ、安物を買うとかえって高くつくという戒めとして定着しました。

河竹黙阿弥作の歌舞伎『梅雨小袖昔八丈つゆこそでむかしはちじょう』(1873年初演、通称「髪結新三」)には、吉原の安物の下駄を買ったところすぐに鼻緒が切れてしまう場面があり、この考え方が江戸の庶民の生活実感として広く共有されていたことがうかがえます。

「安物」を戒める言い方そのものがいつごろ生まれたかを特定できる文献は、今のところ見当たりません。

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