意味
「名は体を表す(なはたいをあらわす)」とは、付けられた名前の通りに、その人やものの本当の姿・性質が表れているという意味です。
「体」は身体や外見のことではなく、「実体・本質」を指します。
立派な名前の通りに実力がある場合や、優しい名前の通りに穏やかな性格である場合など、名称と中身がぴったり合致していることへの感心や納得を表す言葉です。
語源・由来
仏教用語の「名詮自性」が語源とされています。
「名」は言葉や名称、「自性」はそのものが本来持っている性質、「詮」は明らかにする(表す)という意味で、名前がそのものの本来の性質を表すということを言った語です。
使い方・例文
「名は体を表す」は、人名、商品名、チーム名などが、実際の特徴や活躍ぶりと見事に合致していると感心する場面で使われます。
- 「疾風」という名のランナーが大会記録を塗り替えた。名は体を表すだ。
- 「和」という店名の小料理屋は穏やかな空気だった。まさに名は体を表すだ。
類義語・関連語
「名は体を表す」と似た意味を持つ言葉には以下のようなものがあります。
- 名実相伴う(めいじつともなう):
名声や評判(名)と、実際の実力(実)が釣り合っていること。「名実一体」とも言う。 - 看板に偽りなし(かんばんにいつわりなし):
外見や宣伝文句と、実際の中身が一致していること。 - 名詮自性(みょうせんじしょう):
名前がそのものの本質を表していること。「名は体を表す」の語源とされる言葉。
対義語
名前と中身が一致していない状態を表す言葉です。
- 名前負け(なまえまけ):
名前ばかりが立派で、実際の中身や能力がそれに追いついていないこと。 - 有名無実(ゆうめいむじつ):
名前ばかりが有名で、それにふさわしい実質が伴っていないこと。 - 羊頭狗肉(ようとうくにく):
羊の頭を看板に掲げながら、実際には犬の肉を売ること。
見かけや宣伝ばかり立派で、中身が伴わないことのたとえ。
英語表現
ネイティブが日常会話で「名前の通りだ」「名は体を表すね」と表現する際には、以下のようなフレーズがよく使われます。
true to one’s name
意味:名前の通りに、名前に違わず
「名は体を表す」という状況を言い表す際に、最も自然で頻繁に使われる表現です。
True to his name, Mr. Swift is a very fast runner.
(スウィフト(俊敏な)という名前の通り、彼はとても足が速い。まさに名は体を表すだ。)
live up to one’s name
意味:名前に恥じない、名前通りの振る舞いをする
期待や評判に応えるという意味のほかに、文字通り「名前の持つ意味」にふさわしい活躍や状態である場合にも使われます。
The restaurant certainly lived up to its name, “Delicious”.
(そのレストランは間違いなく「デリシャス(美味しい)」というその名の通りだった。)
由来は仏教語「名詮自性」
法相宗の教学書『成唯識論』に「名詮自性、句詮差別」とあり、名(語)はそのもの自体を、句(文)はその性質の違いを言い表す、という言葉の働きの説明です。
日本では「名詮自性」は、名がそのものの性質を表すという意味で使われ、『太平記』にも用例があります。










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