意味
「口では大阪の城も建つ(くちではおおさかのしろもたつ)」とは、口先だけなら、どれほど大それたことでも軽々しく言い放ててしまうという意味です。
現実には実行が極めて困難なことでも、言葉にするだけなら何の苦労もないという皮肉を含み、行動が伴わない大言壮語や非現実的な計画を揶揄する比喩として用いられます。
語源・由来
天下の名城として知られ、日本最大級の規模を誇った大坂城(大阪城)の築城という途方もない大事業であっても、言葉にするだけなら誰にでも簡単にできるという対比に基づいています。
そこから、口先だけの言葉の軽さと、実際の行動や実行とのギャップを際立たせた比喩表現として定着しました。
使い方・例文
「口では大阪の城も建つ」は、実力の伴わない大きな目標や現実離れした計画を批判的に指摘する場面で使われます。
- 彼の上場計画は、まさに口では大阪の城も建つの典型だ。
- 宝くじで豪邸を買うとは、口では大阪の城も建つである。
- 財源なき公約など、口では大阪の城も建つと言うほかない。
類義語・関連語
「口では大阪の城も建つ」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 言うは易く行うは難し(いうはやすくおこなうはかたし):
口で言うのは簡単だが、実際にそれを行うのは難しいということ。 - 大言壮語(たいげんそうご):
自分の実力以上に、大きなことを言うことやその言葉。 - 絵に描いた餅(えにかいたもち):
見た目は立派でも、実際には役に立たない計画や物事の例え。
対義語
「口では大阪の城も建つ」と反対のニュアンスを持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 不言実行(ふげんじっこう):
あれこれと理屈を口に出さず、黙って実行に移すこと。 - 有言実行(ゆうげんじっこう):
口に出したことや公言した目標を、必ず実行すること。 - 実践躬行(じっせんきゅうこう):
口で言うだけでなく、自ら進んで実際に行うこと。
英語表現
Talk is cheap
意味:口で言うだけなら安上がり(簡単)であること
He promises he will change, but talk is cheap.
(彼は変わると約束するが、口では大阪の城も建つだ。)
All talk and no action
意味:口先ばかりで行動が全く伴わない様子
The new manager is all talk and no action.
(新しいマネージャーは口では大阪の城も建つの状態だ。)
昭和まで建たなかった天守が、口では大阪の城も建つの背景
豊臣秀吉が築いた大坂城は、慶長20年(1615年)の大坂夏の陣で落城し、その後、徳川氏によって再建されました。
しかし天守閣は寛文5年(1665年)に落雷で焼失し、昭和6年(1931年)まで再建されることはありませんでした。
口先だけなら城も建つ、という誇張には、天守を失ったまま長く建て直されなかった大坂城のこうした歴史が背景にあるとされています。










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