意味
「鯖を読む(さばをよむ)」とは、自分に都合が良くなるように数量や年齢をごまかすという意味です。
現代では、実年齢よりも若く申告する際によく使われる表現です。
- 鯖(さば): 魚のサバ。
- 読む(よむ): 数を数える。
語源・由来
語源には諸説あり、いずれも魚市場などでの魚の数え方に結びつけて説明されています。
ひとつは、サバは傷みやすく急いで売りさばくため、数え方もいいかげんになったという説です。
ほかにも、魚市場で小魚を早口で数える「魚市読み」を略したという説、大量のサバを数える使用人が数をごまかしたからという説、刺鯖を二枚重ねて一つと数えたからという説があります。
使い方・例文
- 履歴書の年齢で鯖を読む。
- 彼は自分のゴルフのスコアで少し鯖を読んだ。
類義語・関連語
「鯖を読む」の類義語には、以下のような言葉が挙げられます。
- 下駄を履かせる(げたをはかせる):
実際の数量や評価を意図的に高く見せかけること。 - 水増し(みずまし):
数量を実際よりも多く報告すること。
「鯖を読む」と「下駄を履かせる」の違い
どちらも「数をごまかす」点では共通していますが、対象となる数字の増減に決定的な違いがあります。
| 語句 | 数字の方向 | 主な使い道 |
|---|---|---|
| 鯖を読む | 多くも少なくもなる | 年齢や個数のごまかし |
| 下駄を履かせる | 必ず多くなる | 評価や実績の上乗せ |
英語表現
lie about one’s age
意味: 年齢をごまかすこと。
She decided to lie about her age.
(彼女は年齢で鯖を読むことにした。)
fudge the numbers
意味: 数字を操作すること。
He was caught fudging the numbers.
(彼は数字をごまかしているところを見つかった。)
「鯖を読む」は明治の辞書では俗な隠語
江戸時代中ごろの1753年に出た談義本(= 世の中を皮肉る説教調の読み物)に、数を数える場面で「鯖をよんで」という形が出てきます。
明治の初めに書かれた滑稽本では、「偽」の字に「さば」と読みを振り、「偽を読んじゃあいけねえぜ」と言わせています。
明治の国語辞書(1896年)は、「鯖を読む」を俗な隠語として説明しています。
夏目漱石の『道草』(1915年)にも、主人公が昔、寄席に連れて行ってくれた身内から「さばを読むという隠語」を教わった、という一節があります。
今では年齢や数をごまかす意味で誰もが使う言い回しですが、明治のころは、仲間内で通じる俗な言葉として扱われていました。















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