実際の年齢よりも若く言ったり、都合よく物の数を変えて報告したりすることはありませんか。
このような行為を指す「鯖を読む(さばをよむ)」という慣用句があります。
なぜ「鯖(さば)」という魚の名前が「ごまかす」という意味で使われるようになったのでしょうか。この言葉の正確な意味と面白い由来、具体的な使い方、類語、英語表現などを分かりやすく解説します。
「鯖を読む」の意味・教訓
「鯖を読む」とは、自分に都合が良くなるように、実際の数や年齢をごまかして言うことを意味します。
特に、実年齢よりも若く言う(年齢を詐称する)場合によく使われる表現です。
また、個数や金額などを、多かったり少なかったりするように意図的に曖昧にしたり、ごまかしたりする際にも用いられます。
「鯖を読む」の語源
この言葉の語源には諸説ありますが、最も有力とされているのは「魚市場(いさば)」に由来するという説です。
鯖は傷みやすい魚であるため、昔の魚市場(特に鯖を扱う「鯖(さば)市」)では、大量の鯖を取引する際に、鮮度が落ちないよう早口で数えていました。
その際、数え間違いが起きたり、あるいは意図的に数をごまかしたりすることがあったため、数をあいまいに言うことを「鯖を読む」と言うようになったとされています。

「鯖を読む」の使い方と例文
現代では、特に「年齢」について、実際の年齢よりも少なく言う(ごまかす)という意味で使われることが最も一般的です。また、文脈によっては年齢以外の数量について使うこともできます。
例文
- 「彼女は若く見えるが、少し鯖を読んでいるらしい。」
- 「履歴書の年齢で鯖を読むことは、経歴詐称にあたる。」
- 「彼は自分のゴルフのスコアを、いつも少し鯖を読んで報告する。」
- 「今日のイベントの参加者数は、主催者側が鯖を読んで発表している可能性がある。」
類義語・関連語
- 下駄を履かせる(げたをはかせる):
実際の数量や金額よりも多く見せかけること。特に、有利になるように水増しする意味合いが強い。 - 逆サバを読む(ぎゃくさばをよむ):
「鯖を読む」とは反対に、実年齢よりも多く(年上に)言うこと。 - 帳尻を合わせる(ちょうじりをあわせる):
最終的な収支や計算が合うように、途中の数字をごまかして辻褄を合わせること。
対義語
- 正直に言う(しょうじきにいう):
ありのままを隠さず、ごまかさずに言うこと。 - 実数を言う(じっすうをいう):
ごまかしのない、実際の数字を言うこと。
英語での類似表現
lie about one’s age
- 意味:「年齢について嘘をつく」
- 解説:
「鯖を読む」が年齢のごまかしを指す場合に、最も直接的に伝わる表現です。 - 例文:
She decided to lie about her age on her dating profile.
(彼女はマッチングアプリのプロフィールで、年齢の鯖を読むことにした。)
fudge the numbers
- 意味:「数字をごまかす、数字を操作する」
- 解説:
「fudge(ファッジ)」は「ごまかす」「でっち上げる」という意味の動詞です。年齢だけでなく、売上や経費、統計データなど、都合の悪い数字を操作する(鯖を読む)という広い意味で使われます。 - 例文:
He was caught fudging the numbers on his expense report.
(彼は経費報告書の数字をごまかしている(鯖を読んでいる)ところを見つかった。)
まとめ – 「鯖を読む」という言葉
「鯖を読む」は、元々、魚市場での慌ただしい取引の中で生まれた言葉が、時を経て「年齢や数をごまかす」という現代的な意味に転じた、興味深い慣用句です。
軽い冗談で年齢の「鯖を読む」こともありますが、公的な場面や重要な報告で使うと信用を失うことにも繋がります。言葉の由来を知ることで、そのニュアンスもより深く理解できるのではないでしょうか。









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