意味
「目の上のたんこぶ(めのうえのたんこぶ)」とは、自分より地位や力が上で、何かと目ざわりで邪魔になる人のたとえです。
邪魔に思っても、簡単にはどうにもならない相手に対して使います。
自分より上の人に限らず、単に邪魔なものを指すこともあります。
語源・由来
目の上の近いところにできた瘤(こぶ)は、常に視界に入ってうっとうしく、気になって仕方がありません。
その物理的な不快感と煩わしさを、自分より立場が上で邪魔な人物に例えた言葉です。
使い方・例文
「目の上のたんこぶ」は、自分より上位で排除できない目障りな人物に対して使われます。
- 口うるさい姑は、彼女にとって目の上のたんこぶだった。
- 万年2位の彼にとって、常にトップを走る先輩は目の上のたんこぶだ。
類義語・関連語
「目の上のたんこぶ」と似た意味を持つ言葉には以下のようなものがあります。
- 目の上の瘤(めのうえのこぶ):
「目の上のたんこぶ」と全く同じ意味の言葉。 - 煙たい(けむたい):
その人がいると窮屈で、そばに近づきたくないこと。 - 目の敵(めのかたき):
憎んで、ことあるごとに敵視すること。
英語表現
a thorn in one’s side
直訳:脇腹の刺(とげ)
意味:常に悩ませるもの、目障りな人。
He is a thorn in my side.
(彼は私にとって目の上のたんこぶだ。)
a pain in the neck
直訳:首の痛み
意味:面倒で厄介な人。
My boss is a pain in the neck.
(私の上司は目の上のたんこぶだ。)
「目の上の瘤」、室町の講義録から鴎外の小説まで
「目の上の瘤」は、室町時代の永禄6年(1563)にまとめられた漢籍の講義録『玉塵抄』に出てきます。
そこでは「目の上のこぶをとってのけたと云たやうなことぞ」(= 目の上のこぶを取り除いたようなものだ)という形で使われています。
この「瘤」を「たんこぶ」と言うと、いまいましさがいっそう強く出ます。
森鴎外の小説『佐橋甚五郎』(1913)には、「家康が多年目の上の瘤のやうに思った小山の城」とあります。
ここで瘤にたとえられているのは人ではなく、徳川家康が長年落とせずにいた武田方の城です。
家康にとっての小山城のように、手を出しにくく、しかも目の前から消えない相手が「目の上のたんこぶ」です。









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