慣用句

鵜の目鷹の目

(うのめたかのめ)

鵜や鷹が獲物を求めるように、鋭い目つきで熱心に物を探し出そうとするさま。また、その目つき。


7文字の言葉 / 「う」から始まる言葉
鵜の目鷹の目 ことば
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意味

「鵜の目鷹の目(うのめたかのめ)」とは、獲物を狙う鳥のように鋭い目つきで物を探し回るという意味です。
探し物をする場面だけでなく、他人のミスや欠点を躍起になって探し出そうとする場面でも使われます。

  • 鵜(う):水中で魚を捕る鳥。
  • 鷹(たか):空から獲物を狙う鳥。
  • 目(め):視線や眼差し。

語源・由来

鵜と鷹が獲物を探すときの鋭い目つきが由来です。

鵜は水中の魚を逃さず捉え、鷹ははるか上空から地上の小さな獲物を見逃しません。
その獲物を探す目つきを、人間が熱心に何かを探す姿に重ね合わせて表現した言葉です。
このほか、「うのめ」「たかのめ」を上等な硫黄の品名とみて、どちらも劣らないという意味だったとする説もあります。

かがり火の下で鵜を操る長良川の鵜飼
長良川の鵜飼
(写真:Damien McMahon、Wikimedia Commons/CC BY 2.0)
杭の上にとまるオオタカ
オオタカ
(写真:harum.koh、Wikimedia Commons/CC BY-SA 2.0)

使い方・例文

「鵜の目鷹の目」は、探し物や粗探しをする場面で使われます。

  • 不正の証拠をつかむため、監査チームは資料を鵜の目鷹の目で精査した。
  • 新人のミスを見逃すまいと、上司が鵜の目鷹の目でチェックしている。
  • 掘り出し物を求めて、客たちが店内を鵜の目鷹の目で探し回っていた。
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類義語・関連語

「鵜の目鷹の目」の類義語には、以下のような言葉が挙げられます。

  • 血眼になる(ちまなこになる):
    目を真っ赤に充血させるほど、必死になって物事に取り組む様子。
  • 目を皿にする(めをさらにする):
    驚きや熱心さから、目を大きく見開いて注意深く見る様子。
  • 粗探し(あらさがし):
    他人の欠点や失敗を、ことさらに探し出すこと。

「鵜の目鷹の目」と類義語の違い

「鵜の目鷹の目」と「目を皿にする」はどちらも熱心に見る様子を表しますが、視線の鋭さと目的に違いがあります。

語句視線の性質主な目的ニュアンス
鵜の目鷹の目獲物を狙うように鋭い探し物、
他人の欠点の発見
執念深くネガティブな場面でも使う
目を皿にするまるい皿のように見開く探し物、
細部の確認
単に一生懸命に見る様子

対義語

「鵜の目鷹の目」の対義語には、以下のような言葉が挙げられます。

  • 上の空(うわのそら):
    他のことに心が奪われて、目の前のことに注意が向かない状態。
  • 漫然(まんぜん):
    はっきりとした目的や意識を持たず、ぼんやりしている様子。

英語表現

with eagle eyes

ワシのように鋭い目で、細かいところまで見落とさずに見るさまを表す表現。

The teacher watched the students with eagle eyes during the test.
(先生はテスト中、生徒たちを鵜の目鷹の目で監視した。)

太宰治『津軽』に出てくる「鵜の目鷹の目」

太宰治の『津軽』(1944年)には、「私」が知人のMさんから本を借り、「鵜の目鷹の目」で読む場面があります。

どうも気になつて落ちつかないので、たうとう私は、Mさんからその本を借りて、いい加減にぱつと開いて、その箇所を鵜の目鷹の目で読みはじめた。何かアラを拾つて凱歌を挙げたかつたのであるが、私の読んだ箇所は、その作家も特別に緊張して書いたところらしく、さすがに打ち込むすきが無いのである。

「私」は欠点を拾うつもりで読み始めますが、打ち込むすきが見つからず、五ページ読んだところで本を投げ出します。
探し物ではなく、他人の欠点を見つけ出そうとする目つきとしてこの語が使われている例です。

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