意味
「無駄骨を折る(むだぼねをおる)」とは、一生懸命に力を尽くしたのに、結局は何の実りも得られずに終わってしまう様子をいいます。
- 骨を折る:苦労すること、大変な努力をすること。
- 無駄:役に立たないこと、効果がないこと。
語源・由来
「苦労する、努力する」という意味の慣用句である「骨を折る」と、「役に立たない」という意味の「無駄」が結びついてできた言葉です。
多大な労力や時間を費やして苦労したにもかかわらず、それが何の成果や見返りも生み出さなかったという空しさを表現しています。
使い方・例文
「無駄骨を折る」は、期待していた成果が得られなかったり、計画そのものが無意味だと判明したりして徒労感に襲われた場面で使われます。
- ライバルが先に特許を取得し、我々は開発で無駄骨を折る結果となった。
- 前提条件が間違った計画を今から進めても、無駄骨を折るだけだ。
- 結局犯人は別の場所で見つかり、私たちは捜索に無駄骨を折った。
類義語・関連語
「無駄骨を折る」と似た意味を持つ言葉には以下のようなものがあります。
- 徒労に終わる(とろうにおわる):
苦労したにもかかわらず、何の成果も得られずに終わることです。 - 骨折り損のくたびれ儲け(ほねおりぞんのくたびれもうけ):
苦労したのに損をして、得たものは疲れだけだったということです。 - 水の泡(みずのあわ):
今まで積み重ねてきた努力や苦心が、すべて消えて無駄になることです。
対義語
「無駄骨を折る」と反対の意味を持つ言葉には以下のようなものがあります。
- 実を結ぶ(みをむすぶ):
これまでの努力が良い結果や成果となって表れることです。 - 功を奏する(こうをそうする):
事柄が成功して、期待通りの良い結果や効果をもたらすことです。
英語表現
waste one’s efforts
意味:努力を無駄にするという、最も直接的な表現です。
I wasted my efforts trying to convince him.
(彼を説得しようとして無駄骨を折った。)
all for nothing
意味:費やした努力や時間がすべて無駄に終わったという結果を強調する表現です。
We worked hard, but it was all for nothing.
(一生懸命働いたが、すべて無駄骨に終わった。)
「骨を折る」は鎌倉、「むだ骨」は江戸中期に見える
「無駄骨を折る」のもとになった「骨を折る」は、鎌倉時代の仏教説話集『閑居友』(1222年成立)に登場します。
東大寺で華厳宗を学んでいた如幻僧都が、学問では評判の高い人に勝てないと考え、修行の道で先に名を上げようと熊野にこもる場面に、次の一節があります。
くまのにこもりて、身をくだきほねをおりてひとすぢにおこなひたまひけり。
(熊野にこもって、身を砕き骨を折って、ひたすら修行なさった。)
「骨を折る」に「むだ」が付いた「むだ骨」は、江戸中期の平賀源内の戯作『放屁論後編』(1777年刊)に、報われない骨折りの意味で出てきます。
江戸神田に住む貧しい浪人がエレキテルを作り出したことを述べたくだりで、「椽の下の力持、むだ骨だらけの其中に」と書かれています。
(人に知られない苦労や、実を結ばない骨折りばかりの中で。)
この「むだ骨」と「骨を折る」を合わせた形が、今の「無駄骨を折る」です。









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