意味
「意気揚々(いきようよう)」とは、得意な気持ちで胸を張り、誇らしげに振る舞っている様子をいいます。
「意気揚々」の構成は以下の通りです。
- 意気(いき):物事に臨む気力や意気込み。
- 揚々(ようよう):気持ちが高く上がっている様子。
単に嬉しいというだけでなく、その満足感や自信が態度や表情にまで溢れ出ている状態を言い表す表現です。
語源・由来
「意気揚々」の語源は、中国の歴史書『史記』の「管晏列伝(かんあんれつでん)」に登場するエピソードです。
斉(せい)の国の名宰相・晏嬰(あんえい)に仕えていた御者(ぎょしゃ:馬車を操る者)が、自分が偉くなったかのように錯覚し、非常に得意げな様子で馬車を走らせていました。
その姿を「意気揚揚、甚だ自ら得たり」と描写したことが始まりです。
この御者は後に妻から「晏嬰様は謙虚なのに、あなたはただの御者なのに威張っている」と諭され、態度を改めたという教訓がセットになっています。
現在は、得意げで威勢のよい様子に広く使われます。
使い方・例文
「意気揚々」は、成功や称賛を得て、自信に満ちた態度で行動する場面で用いられます。
- 逆転ゴールを決めた選手は、意気揚々とベンチへ戻った。
- 満点を取ったテストを手に、子供が意気揚々と帰宅する。
- 企画が採用された彼は、意気揚々と会議室を後にした。
類義語・関連語
「意気揚々」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 得意満面(とくいまんめん):
誇らしさが顔全体にあふれ出ている様子。 - 意気軒昂(いきけんこう):
意気込みが非常に盛んで、元気がみなぎっている様子。 - 有頂天(うちょうてん):
喜びのあまり、我を忘れて舞い上がっている様子。 - 快哉を叫ぶ(かいさいをさけぶ):
思い通りにいって、胸がすくような思いをすること。
対義語
「意気揚々」とは対照的な意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 意気消沈(いきしょうちん):
元気をなくし、すっかりしょげ返ってしまうこと。 - 失望落胆(しつぼうらくたん):
期待が外れてがっかりし、希望を失うこと。 - 悄然(しょうぜん):
元気なく、打ちしおれている様子。
英語表現
「意気揚々」を英語で表現する場合、以下の定型表現が使われます。
Triumphant
意味:勝利を得て誇らしげな、勝ち誇った
The team returned triumphant after the victory.
(チームは勝利の後、意気揚々と帰還した。)
In high spirits
意味:意気揚々と、上機嫌で
She was in high spirits after passing the exam.
(彼女は試験に合格して、意気揚々としていた。)
晏嬰の御者、妻に諫められて大夫に
「意気揚々」の出どころは、斉の宰相・晏嬰の馬車を操る御者の話です。
得意げに手綱を取る夫を門のすき間からのぞいた妻は、帰ってきた夫に離縁を申し出ました。
晏嬰は背が六尺に満たないのに宰相として常にへりくだっている、あなたは八尺もありながら人の御者で満足している、というのが理由です。
それから御者は自分を抑えるようになり、変わりように驚いた晏嬰が尋ねると、ありのままを答えました。
晏嬰はこの御者を大夫に推挙します。
大夫は君主に仕えて政治に携わる貴族の身分で、馬車を操る使用人からの大出世でした。
『史記』のこの言葉は、出世する前の御者の思い上がりを描いたものです。
その御者が引き立てられたのは、「意気揚々」とした得意顔をやめてからでした。















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