意味
「博学篤志(はくがくとくし)」とは、広く学んで知識を豊かにし、熱心に志を貫くことを意味する言葉です。
知的な探求心と、それを正しく使おうとする道徳的な実践力が両立している理想的な学びの姿を説いています。
- 博学(はくがく):広い分野にわたって学び、豊富な知識を持っていること。
- 篤志(とくし):志が厚く、熱心であること。また、情愛が深く親切なこと。
知識を詰め込むだけの「情報の消費」に留まらず、その知識を「何のために、どう使うか」という強い目的意識(志)を伴っている点がこの言葉の本質です。
語源・由来
「博学篤志」の出典は、儒教の経典であり孔子の言行録として知られる『論語』の子張篇です。
孔子の弟子の一人である子夏が、学問に向き合う理想的な態度について語った、次の言葉が由来です。
博學而篤志,切問而近思,仁在其中矣。
(広く学んで志をしっかりと持ち、切実な問題を自らの身近なこととして考え抜けば、最高の徳である「仁」はおのずとその中にある。)
学問とは単なる技術の習得ではなく、自身の生き方や人格形成に直結した情熱的な営みであるべきだという教えが込められています。
使い方・例文
「博学篤志」は、博識でありながら高い理想を持って行動する人物を称賛する際や、自らの座右の銘として用いられます。
例文
- 専門知識を活かして地域活動に励む彼は、まさに博学篤志の人だ。
- 大学生活では博学篤志の精神で、専門外の知見も広げたい。
- 深い知見と情熱を併せ持つ恩師の姿は、博学篤志そのものだった。
- 博学篤志を座右の銘とし、生涯を通じて学びと貢献を続けたい。
類義語・関連語
「博学篤志」と似た意味を持つ言葉には、学びの姿勢や知識の豊かさを強調する表現があります。
- 博文約礼(はくぶんやくれい):
広く学問をして知識を深め、礼儀によって自分を律すること。 - 博学多才(はくがくたさい):
知識が広く、多くの分野で優れた才能に恵まれていること。 - 博覧強記(はくらんきょうき):
古今のあらゆる書物を読み、それらを詳細に記憶していること。
対義語
「博学篤志」とは対照的な意味を持つ言葉は、知識の欠如や学びへの意欲のなさを表します。
博学篤志の一つ前の章で、子夏は「好学」を語る
この言葉を遺した子夏は、孔子の弟子の中でも特に学問に秀でた人物でした。
『論語』子張篇で「博学篤志」の章のすぐ前に置かれているのも、学問についての子夏の次の言葉です。
日知其所亡,月無忘其所能,可謂好學也已矣。
(日ごとに知らなかったことを知り、月ごとに身につけたことを忘れない人は、学を好むと言ってよい。)











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