意味
「気丈夫(きじょうぶ)」とは、気持ちがしっかりしていて、困難な状況でもひるまないことを指します。
この意味では「気丈(きじょう)」と同じです。
また、頼りにできるものがあって心強いことという意味もあり、この意味では「心丈夫(こころじょうぶ)」と同じです。
単に「気が強い」というだけでなく、精神的な安定感や頼もしさに重点を置いた言葉です。
語源・由来
「気丈夫」は、心の動きを表す「気」と、頑丈であることを意味する「丈夫(じょうぶ)」が組み合わさってできた言葉です。
「丈夫」は、一人前の立派な男性を指す「丈夫(じょうふ)」から転じて、「体が頑健であること」「壊れにくいこと」を意味するようになった言葉です。
「気丈夫」は、誰かに頼らなくても自分一人でしっかりと立っていられる精神的な強さを、健康な体や壊れない構造に例えた表現です。
使い方・例文
悲しみや困難の中でも自分を失わない人を形容する場合や、頼もしい存在に支えられて安心した場面で使われます。
- 突然の停電で泣き出した妹に、兄が気丈夫に声をかけて安心させた。
- 彼女は気丈夫な性格で、逆境に立たされるほどその真価を発揮する。
- 「私がついているから大丈夫」という言葉に、誰もが気丈夫な思いをした。
- 被災地でテキパキと指示を出すリーダーの気丈夫な姿に、勇気づけられた。
誤用・注意点
「気丈夫」と似た言葉に「気が強い」がありますが、相手に与える印象が異なります。
- 「気丈夫」は、困難に際して心が折れない「頼もしさ」を指し、肯定的な意味で使われます。
- 「気が強い」は、負けず嫌いや強情といった「勝気さ」を指し、文脈によっては否定的に捉えられることがあります。
相手を褒める際に「気が強いですね」と言うと誤解を招く恐れがありますが、「気丈夫ですね」なら精神的な強さや頼もしさを称える言い方として伝わります。
類義語・関連語
「気丈夫」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 心強い(こころづよい):
頼りになるものがあって、安心できる様子。 - 剛毅(ごうき):
意志が強く、物事に屈しないこと。 - 毅然(きぜん):
意志が強く、しっかりした態度でいること。 - 不屈(ふくつ):
どんな困難に直面しても、志を曲げないこと。
対義語
「気丈夫」とは対照的な意味を持つ言葉は以下の通りです。
- 気弱(きよわ):
心が弱く、物事にひるみやすいこと。 - 小心(しょうしん):
気が小さく、臆病なこと。 - 心細い(こころぼそい):
頼りなく、なんとなく不安な様子。
英語表現
「気丈夫」を英語で表現する場合、精神的な強さや安心感を表す言葉が使われます。
Stouthearted
「勇敢な」「不屈の心を持った」
直訳すると「強い心臓を持った」となり、困難な状況でも屈しない気丈夫な人を指すのに適した表現です。
She is a stouthearted woman who never gives up.
(彼女は決して諦めない気丈夫な女性だ。)
Reassuring
「安心させる」「心強い」
その人がいることで周りが安心できるという「頼もしさ」に焦点を当てた言葉です。
His presence was very reassuring to the team.
(彼がいることは、チームにとって非常に気丈夫なことだった。)
「気丈夫」の「丈」は周の男子の身長だった
「気丈夫」に含まれる「丈」は、もともと長さの単位です。
中国の周の制度では、八寸を一尺、十尺を一丈とし、一丈を成人男性の身長としていました。
そこから、一人前の男性を「丈夫(じょうふ)」と呼ぶようになり、心身ともにすぐれた勇気ある男性も指すようになりました。
現代の日本語で「丈夫」といえば「壊れにくいこと」を意味しますが、もとをたどれば「一人前の立派な男」という意味が根底にあります。









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