三字熟語

美丈夫

(びじょうふ)

容姿が美しく、体格も立派な男性のこと。


5文字の言葉 / 「ひ・び・ぴ」から始まる言葉
美丈夫 ことば
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意味

「美丈夫(びじょうふ)」とは、顔立ちが美しいだけでなく、体格も堂々として立派な男性のことです。

単に「イケメン」というような顔の造形のみを褒める言葉ではなく、男らしさや威厳を感じさせる骨格、立ち居振る舞いの美しさまでを含んだ、非常に高い賛辞として使われます。

  • 美(び):見た目が麗しいこと。
  • 丈(じょう):背が高い、または一人前であること。
  • 夫(ふ):成人した男性。

語源・由来

「美丈夫」という言葉は、古代中国の単位である「丈」に由来しています。

「丈夫」という言葉は、もともと「一丈の高さがある男」を意味していました。
周の制度では一丈を成人男子の身長としていたため、「丈夫」は一人前の男子を指す言葉になりました。

そこに「美」が加わることで、外見の美しさと、一人前の男子らしい堂々たる風格を兼ね備えた人物を指すようになりました。

使い方・例文

「美丈夫」は、現代では小説や歴史の解説、あるいは特別な式典などの改まった場面で使われることが多い言葉です。

日常会話で使う場合は、単なる「格好いい」よりも一歩踏み込んで、その人の持つオーラや体格の良さを強調したい時に適しています。

  • 成人式で袴をまとった彼は、見違えるような美丈夫だった。
  • 舞台の中央に現れた主役の役者は、誰もが見惚れるほどの美丈夫だ。
  • 彼は若くして道場主を務めるだけあって、文武両道を地で行く美丈夫である。

誤用・注意点

「美丈夫」は、あくまで「男性」に対して使われる言葉です。
「美」という漢字が含まれていますが、女性の美しさを形容する際に使うのは誤りですので注意しましょう。

また、現代で「丈夫」と言うと「体が頑丈である」「壊れにくい」という意味が一般的ですが、「美丈夫」の「丈夫」は「成人した立派な男」という意味です。

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類義語・関連語

「美丈夫」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

  • 眉目秀麗(びもくしゅうれい):
    顔立ちが大変整っており、美しいこと。
    「美丈夫」が体格も含めたニュアンスを持つのに対し、こちらは顔そのものの美しさに焦点が当たります。
  • 益荒男(ますらお):
    強く堂々とした、立派な男性。
    外見の美しさよりも、精神的な強さや武勇に重きを置いた表現です。
  • 美男子(びなんし):
    顔かたちの美しい男性。

対義語

「美丈夫」とは対照的な意味を持つ言葉は以下の通りです。

  • 醜男(ぶおとこ):
    容姿が醜い男性のこと。
  • 不細工(ぶさいく):
    形が整っていないこと、または容姿が見苦しいこと。

英語表現

「美丈夫」に近い英語には、背が高く体格の立派な人を表す言い方があります。

a fine figure of a man

背が高く、大柄で見栄えのする体つきの男性を指す表現。

Her grandfather was a fine figure of a man in his youth.
(彼女の祖父は、若い頃は立派な美丈夫でした。)

在原業平を「美丈夫」とみる説

平安時代の歌人在原業平ありわらのなりひらは、美男の代表として知られています。
正史の『日本三代実録さんだいじつろく』も、業平なりひらを「体貌閑麗たいぼうかんれい」(姿かたちがみやびで美しい)と記しています。

1935年(昭和10年)に出た小林栄子『源氏・伊勢物語新研究』は、業平なりひらは歌舞伎に出る優男やさおとこの型ではなく「体格のよい美丈夫であつたらしい」と述べました。
根拠に挙げたのは『大鏡』の話です。
のちの宇多うだ天皇が即位前の若いころ、宮中で業平なりひらと相撲を取ったところ、二人の勢いで天皇の座る椅子の高欄こうらん(手すり)が折れた、とあります。
顔立ちの美しさに、相撲を取れるほどの体の立派さが加わってこそ「美丈夫」と呼べる、という見方です。

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