四字熟語

諸法無我

(しょほうむが)

この世に存在するすべてのものには、永遠不変の実体はないという仏教の教え。


6文字の言葉し・じ」から始まる言葉
諸法無我 ことば
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意味

「諸法無我」は仏教の根本の教えの一つで、あらゆる物事は他との関わり合いの中で生まれて変化し続け、単独で変わらず存在し続ける本体を持たないとする考え方です。
ここでの「我」は日常語の「私」や「自分勝手」ではなく、変わらず固定した実体という意味で使われ、諸行無常・涅槃寂静と並ぶ仏教の根本の一つに数えられます。

  • 諸法(しょほう):この世に存在する、あらゆる物事。
  • 無我(むが):変わらない実体がないこと。

語源・由来

「諸法無我」は、釈迦の説いた教えを表す言葉として、初期の仏教経典に見られます。
「諸行無常」「諸法無我」「涅槃寂静」を合わせて三法印と呼び、「一切皆苦」を加えて四法印とすることもあります。
「諸行無常」がこの世の現象の移り変わりを説くのに対し、「諸法無我」は現象だけでなく涅槃を含めたすべての物事を対象とする点で異なるとされています。

使い方・例文

「諸法無我」は、仏教の教えを説明したり、物事に固定した実体はないという考え方を示したりする場面で使われます。

  • 法話で住職が諸法無我について分かりやすく語った。
  • 諸法無我の教えに触れ、物事への執着が和らいだ気がした。
  • 仏教の基本として、諸行無常と諸法無我を教わった。

類義語・関連語

「諸法無我」と同じように、仏教の根本的な物の見方を示す言葉には以下のようなものがあります。

  • 諸行無常(しょぎょうむじょう):
    この世のあらゆる現象は、常に移り変わり続けるということ。
  • 涅槃寂静(ねはんじゃくじょう):
    煩悩を離れた悟りの境地は、静かで安らかであるということ。

「諸法無我」と「諸行無常」の違い

どちらも三法印に数えられる教えで、内容が重なって見えますが、対象の範囲が異なります。
「諸行無常」は因縁によって起こるこの世の現象の移り変わりを、「諸法無我」は涅槃を含めたあらゆる物事に固定した実体がないことを説きます。

語句対象の範囲
諸法無我
(しょほうむが)
涅槃を含むあらゆる物事
諸行無常
(しょぎょうむじょう)
因縁によって起こるこの世の現象

「我」に付いた打ち消しの一字

「無我」という言葉は、古代インドのウパニシャッド哲学が説く、変わらない個人の本体「アートマン(我)」に、否定を表す「無」を付けた形をしています。
ウパニシャッドでは、この我が宇宙の根本原理ブラフマンと一つであるとする「梵我一如」が説かれていました。
ただし近年の研究では、釈迦がこの梵我一如の思想を直接の論敵として無我を説いたとは言い切れないとする見方が有力です。
バラモン教で説かれるような変わらない実体は無いという主張が、後に「諸法無我」としてまとめられました。

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