意味
「猪武者(いのししむしゃ)」とは、周囲の状況を考えず、敵陣へ向こう見ずに突撃する武士のことです。
本来は戦場での武士を指す言葉でしたが、転じて、後先を考えずに無茶な行動をする人全般を指すようにもなりました。
- 武者(むしゃ):鎧などを身に着け、戦いに臨む武士。
語源・由来
「猪」はためらわず一直線に突き進む生き物とされ、その性質を、後先を考えずに敵中へ突撃する武士にたとえた言葉です。
使い方・例文
- 彼は状況も考えず突っ走る、まさに現代の猪武者というべき存在だ。
- 監督から、猪武者のような無茶な突撃はするなと叱られた。
- 新人なのに単身で敵陣へ切り込む猪武者ぶりに、周囲も驚いた。
類義語・関連語
この言葉と同様に、後先を考えずに突き進む様子を表す言葉には、次のようなものがあります。
- 猪突猛進(ちょとつもうしん):
周囲の状況を考えず、一つのことに向かって猛烈な勢いで突き進むこと。 - 向こう見ず(むこうみず):
結果を考えず、大胆に行動する様子。
「猪武者」と「猪突猛進」の違い
どちらも猪の性質にちなんだ言葉ですが、指しているものが異なります。
「猪武者」は向こう見ずな人物そのものを指すのに対し、「猪突猛進」はその行動や状態を指します。
| 語句 | 指すもの |
|---|---|
| 猪武者 (いのししむしゃ) | 向こう見ずな人物そのもの |
| 猪突猛進 (ちょとつもうしん) | 後先を考えず突き進む行動・状態 |
対義語
反対に、慎重に行動する様子を表す言葉には、次のようなものがあります。
- 石橋を叩いて渡る(いしばしをたたいてわたる):
用心に用心を重ねて、慎重に物事を行う様子。
英語表現
英語では、「猪武者」に近い表現として次のようなものがあります。
gung-ho
深く考えずに、意気込んで突き進む態度を表す表現で、特に戦いに向かう場面を形容する際に使われる。
The new recruit was so gung-ho that he charged ahead without waiting for orders.
(その新兵はまるで猪武者のように、命令を待たず突撃してしまった。)



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