初志貫徹

スポンサーリンク
四字熟語
初志貫徹
(しょしかんてつ)

7文字の言葉し・じ」から始まる言葉

何か新しいことに挑戦しようと決めたとき、最初は誰もが情熱に燃えているものです。
しかし、時間の経過とともに困難に直面したり、周囲の目が気になったりして、その決意が揺らいでしまうこともあるでしょう。
そんな心の迷いを振り払い、自分が信じた道を最後まで突き進む強さを、
「初志貫徹」(しょしかんてつ)と言います。
単なる「継続」ではなく、自分自身との約束を守り抜くという、強い意志が込められた言葉です。

意味

「初志貫徹」とは、最初に心に決めた志や目標を、最後までくじけずに貫き通すことを意味します。
途中でどのような障害があっても、当初の目的を変えたり、安易に諦めたりしない姿勢を指す四字熟語です。

  • 初志(しょし):
    最初に立てた志。最初に心に決めた目標のこと。
  • 貫徹(かんてつ):
    意志や方針を最後まで通し、やり遂げること。

この二つの言葉が合わさり、一つの目的を達成するために不屈の精神で挑み続ける重要性を説いています。

語源・由来

「初志貫徹」の由来は、特定の故事成語や古典文学に典拠があるわけではなく、それぞれの漢語が組み合わさって定着した比較的新しい言葉です。

「初志」という言葉自体は古くからあり、自分の原点や根本的な願いを指す言葉として重宝されてきました。
一方で「貫徹」は、軍事的な作戦や議論において「自分の主張を曲げずに通す」といった、強い意志行動を伴う場面で使われてきました。

これらが明治時代以降、近代教育や精神修養の文脈で結びつき、座右の銘として広く普及しました。
『江戸いろはかるた』などの伝統的な媒体に収録されているわけではありませんが、努力や根性を美徳とする日本の文化背景によって、現代まで最も親しまれる四字熟語の一つとなっています。

使い方・例文

「初志貫徹」は、個人の目標達成を誓う場面や、一途に努力を重ねる人を評価する場面で使われます。
ビジネスのプロジェクトだけでなく、部活動、習い事、家庭での習慣作りなど、あらゆる生活シーンに適応する言葉です。

例文

  • 彼は周囲の反対に遭いながらも、「初志貫徹」の精神で海外留学を実現させた。
  • 途中で諦めそうになったが、初志貫徹して毎日一万歩のウォーキングを一年間続けた。
  • 初志貫徹だ。第一志望の学校に合格するまで、死ぬ気で勉強しよう」と友人と誓い合った。
  • 状況が変わっても頑なに方針を変えない彼の姿勢は、初志貫徹を通り越して頑固に見える。

誤用・注意点

「初志貫徹」はポジティブな文脈で使われるのが一般的ですが、使いどころには注意が必要です。

本来、最初に立てた目標や計画が、状況の変化によって適切ではなくなることもあります。
そのような場合に、ただ「最初に決めたことだから」と固執し続けるのは、現代では「柔軟性に欠ける」「独善的」と否定的に捉えられる恐れがあります。

信念を貫くことは大切ですが、周囲の適切なアドバイスを無視してまで自分を押し通すことは、言葉の本来の輝きを損なうことになりかねません。
「初志」にこだわりすぎて、目的と手段が入れ替わっていないかを冷静に見極めるバランス感覚も求められます。

類義語・関連語

「初志貫徹」と似た意味を持つ言葉には、一貫した態度や強い集中力を表す表現が並びます。

  • 終始一貫(しゅうしいっかん):
    始めから終わりまで、態度や方針が全く変わらないこと。
  • 首尾一貫(しゅびいっかん):
    始めから終わりまで、論理や筋道が通っていること。
  • 一意専心(いちいせんしん):
    一つのことだけに心を集中し、他のことにわき見をしないこと。
  • 不撓不屈(ふとうふくつ):
    どんな困難にあっても、決して心がくじけないこと。
  • 志操堅固(しそうけんご):
    自分の信じる主義や方針が、しっかりしていて揺るがないこと。

対義語

「初志貫徹」とは対照的に、方針が定まらなかったり、すぐに投げ出したりすることを指す言葉です。

  • 三日坊主(みっかぼうず):
    飽きっぽく、物事が長続きしないことのたとえ。
  • 朝令暮改(ちょうれいぼかい):
    朝に出した命令が夕方には変わるように、方針が定まらないこと。
  • 優柔不断(ゆうじゅうふだん):
    思い切りが悪く、いつまでも迷って物事を決められないこと。
  • 中途半端(ちゅうとはんぱ):
    物事を最後までやり遂げず、途中で投げ出してしまうこと。

英語表現

「初志貫徹」を英語で表現する場合、強い意志を持って実行するという意味のフレーズが適しています。

Carry out one’s original intention

  • 意味:「最初の意図を最後まで実行する」
  • 解説:日本語のニュアンスに最も忠実な表現で、真面目な目標達成の場面で使われます。
  • 例文:
    He carried out his original intention to complete the project.
    (彼はプロジェクトを完遂するという初志貫徹を果たした。)

Stick to one’s guns

  • 意味:「自分の主張(銃)を離さない」
  • 解説:周囲から批判されたり困難が生じたりしても、自分の意見や信念を曲げないというイディオムです。
  • 例文:
    Even though everyone disagreed, she stuck to her guns.
    (皆が反対したが、彼女は初志貫徹した。)

まとめ

「初志貫徹」とは、最初に抱いた志を、時間の経過や困難によって風化させることなく、最後まで形にするための羅針盤のような言葉です。
何かに迷ったとき、この言葉を思い出すことで、自分がなぜその道を歩み始めたのかという「原点」に立ち返ることができるでしょう。

自分を律する強い心を持ちつつも、その志が今の自分にとって真に価値があるものかを問い直し続ける。
そんな誠実な姿勢こそが、本当の意味で志を貫くことに繋がるのかもしれません。

スポンサーリンク

コメント