会議で出したアイデアに「まさにそれだ!」と誰かが即座に賛同してくれたり、初めて会った人と趣味の話で驚くほど意気投合したり。
そんな、息がぴったりと合う瞬間に「一拍即合(いっぱくそくごう)」という言葉が使われます。
この四字熟語は、物事がスムーズに進む、非常にポジティブな一致の様子を表します。
「一拍即合」の意味・教訓
「一拍即合」とは、調子を合わせるやいなや、すぐに意気投合することを意味します。また、物事があっという間に、見事に一致する様子も指します。
この言葉は、「一拍」と「即合」という二つの要素から成り立っています。
- 一拍(いっぱく):
「拍」は拍子(リズム)のこと。ここでは、手を一度打つような、ごくわずかな時間、または瞬間の動作を指します。 - 即合(そくごう):
「即」はすぐに、ただちに。「合」は合致する、一致すること。
つまり、「一度リズムを取っただけですぐに(即)一致する(合)」という意味から、人の意見や気持ち、物事の調子が即座にぴったりと合う様子を表すようになりました。
「一拍即合」の語源
「一拍即合」は、日本の伝統音楽、特に雅楽(ががく)や能楽(のうがく)の演奏に由来すると言われています。
演奏者同士が、互いの「一拍(ひとつの拍子)」を聞いただけで、瞬時に全体の調子やリズムが「即合(ぴったりと合う)」様子を指した言葉とされています。その様子から転じて、人間のコミュニケーションにおいても、即座に意見や気が合うことを指すようになりました。
「一拍即合」の使い方と例文
「一拍即合」は、二人の意見や感覚が、何の障害もなく瞬時に一致する様子を肯定的に表す際に使われます。ビジネスの交渉、友人との会話、チームワークなど、息が合うことが求められる様々な場面で用いられます。
例文
- 「新作映画の感想を話し始めたら、友人とは「一拍即合」の盛り上がりだった。」
- 「交渉相手はこちらの提案内容を聞くやいなや、「一拍即合」で賛同してくれた。」
- 「初めての共同作業だったが、二人は「一拍即合」のコンビネーションを見せた。」
類義語・関連語
「一拍即合」と似た意味を持つ言葉を紹介します。
- 意気投合(いきとうごう):
互いの考えや気持ちがぴったりと一致すること。「一拍即合」よりも、時間をかけて理解し合った結果として気が合うニュアンスも含む。 - 阿吽の呼吸(あうんのこきゅう):
言葉を交わさなくても、互いの気持ちや次の行動がわかる、息の合った様子。 - ツーカーの仲(つーかーのなか):
「ツー」と言えば「カー」と応えるように、互いの意図がすぐに通じ合う親しい間柄。 - 以心伝心(いしんでんしん):
言葉にしなくても、お互いの気持ちが通じ合うこと。
対義語
「一拍即合」と反対の意味を持つ言葉(意見や気持ちが合わないこと)を紹介します。
- 同床異夢(どうしょういむ):
同じ立場や状況にいながら、考えや目的が異なること。 - 呉越同舟(ごえつどうしゅう):
仲の悪い者同士が、同じ場所や境遇にいることのたとえ。 - 意見の相違(いけんのそうい):
考えが一致しないこと。
英語での類似表現
hit it off (immediately)
- 意味:「(すぐに)意気投合する、ウマが合う」
- 解説:「一拍即合」のニュアンスに非常に近い、最も一般的な口語表現です。「immediately(すぐに)」を伴うと、さらに即時性が強調されます。
- 例文:
We hit it off immediately as soon as we met.
(私たちは会うやいなや、一拍即合で意気投合した。)
click (instantly)
- 意味:「(すぐに)カチッと合う、意気投合する」
- 解説:パズルのピースがはまるように、二人の相性が「カチッと」合う様子を表す表現です。
- 例文:
The two of them just clicked instantly.
(彼ら二人は、まさに一拍即合だった。)
まとめ – 「一拍即合」の瞬間
「一拍即合」とは、音楽の演奏者が瞬時にリズムを合わせるように、人と人との意見や気持ちが即座に一致することを指す四字熟語です。
ビジネスや人間関係において、このような「一拍即合」の瞬間に出会えることは、非常に幸運で、物事をスムーズに進める大きな力となります。お互いの理解が深く、息がぴったりと合った状態は、とても気持ちの良いものですね。





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