ことわざ 慣用句

親はなくとも子は育つ

(おやはなくともこはそだつ)

実の親がいなくても、子はどうにか成長していくものだということ。


12文字の言葉 / 「お」から始まる言葉
親はなくとも子は育つ ことば
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意味

「親はなくとも子は育つ(おやはなくともこはそだつ)」とは、実の親がいなくても、子供はどうにか成長していくものだという意味です。
そこから、世の中のことはそう心配するほどのことでもない、というたとえとしても使われます。

語源・由来

「親はなくとも子は育つ」は、「親は無けれど子は育つ」の形でも言います。

使い方・例文

親を亡くした子の行く末を案じる場面や、逆境を乗り越えて立派に成長した人物を称える際などに使われます。
家庭内での会話から、地域の集まりまで、幅広い日常の文脈で見られる表現です。

例文

  • 親はなくとも子は育つというが、やはり一人立ちまでは心配だ。
  • 早くに両親を亡くしたが近所の人に恵まれ、親はなくとも子は育つを地で行った。
  • 母を亡くした幼い姪を案じていたが、親はなくとも子は育つで、親戚に囲まれて明るく育っている。

誤用・注意点

この言葉は、親が育児を放棄したり、無責任に放任したりすることを正当化するためのものではありません。
あくまで「子供が持つたくましさ」や「周囲の支えの尊さ」に焦点を当てた言葉です。

また、実際に親を亡くしたばかりの人や、困難な育児に直面している人に対して安易に投げかけると、相手を傷つけたり「無責任な慰め」と受け取られたりするリスクがあります。
状況や相手の心情に配慮して使う必要があります。

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類義語・関連語

「親はなくとも子は育つ」と似た意味を持つ言葉や、関連する言葉には、以下のようなものがあります。

  • 藪の外でも若竹育つ(やぶのそとでもわかたけそだつ):
    藪の外でも竹が育つように、守ってくれる親がいなくても子はなんとか育つものだということ。
  • 渡る世間に鬼はなし(わたるせけんにおにはなし):
    世の中は無情な人ばかりではなく、困ったときに助けてくれる情け深い人もいるということ。
  • 氏より育ち(うじよりそだち):
    家柄や血筋よりも、育てられ方や環境の方が人格形成に大きな影響を与えるということ。

「親はなくとも子は育つ」を坂口安吾は「ウソ」と書いた

坂口安吾は、太宰治について書いた随筆「不良少年とキリスト」(『新潮』1948年7月号)で、このことわざを取り上げています。
該当する箇所は次のとおりです。

親がなくとも、子が育つ。ウソです。
親があっても、子が育つんだ。
(「不良少年とキリスト」1948年)

安吾はこの後、親がなければ子供はもっと立派に育つと続け、次の段落で太宰を、親兄弟や家庭に痛めつけられた不良少年だったと書いています。
親がいなくても子は育つという元の意味を逆にして、親がいることのほうを疑ってみせた書き方です。

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