意味
「完璧(かんぺき)」とは、一切の欠点がなく見事に整っていることです。
語源・由来
中国の歴史書『史記』に記された戦国時代の逸話にみられます。
趙の使者である藺相如が、秦の王に自国の名宝「和氏の璧」を奪われそうになった際、機転を利かせて、璧を無傷のまま趙へ送り返しました。
この「璧を完うす」という故事から、欠点のない状態を指す言葉として定着しました。
使い方・例文
「完璧」は、人の能力や仕事の成果、計画などが理想的な水準に達しており、手直しが一切不要な場面で使われます。
- 明日のプレゼンに向けて完璧な資料を作り上げる。
- ピアノのコンクールで完璧な演奏を披露し優勝した。
- 旅行のスケジュールを完璧に立てて出発の日を迎える。
類義語・関連語
「完璧」と似た意味を持つ言葉には以下のようなものがあります。
- 完全(かんぜん):
必要な要素がすべて揃っており、不足や欠落が全くない状態。 - 万全(ばんぜん):
いかなる事態が起きても対応できるよう、準備が整っている状態。 - 十全(じゅうぜん):
全体にわたって少しも欠けたところがなく、十分に満たされている様子。 - 非の打ち所がない(ひのうちどころがない):
欠点や短所がどこにも見当たらず、他人が非難する余地が全くない状態。
「完璧」と「完全」の違い
| 言葉 | ニュアンスの違い | 具体的な使い方 |
|---|---|---|
| 完璧 (かんぺき) | 欠点がまったくないことに重きを置く。 | 完璧な演技、完璧な計画 |
| 完全 | 欠けたところがなく、必要な条件がすべてそろっていることに重きを置く。 | 完全な円、完全犯罪 |
対義語
「完璧」とは対照的な意味を持つ言葉は以下の通りです。
- 不完全(ふかんぜん):
必要なものが揃っておらず、どこかに欠点や不足がある状態。 - 未完成(みかんせい):
物事がまだ最後まで作り上げられておらず、途中の段階であること。 - 中途半端(ちゅうとはんぱ):
物事が完了しておらず、どっちつかずで徹底されていない状態。
英語表現
「完璧」を英語で表現する場合、以下の言葉が使われます。
perfect
欠点や誤りがなく、理想どおりに整っているという意味の形容詞。
He speaks perfect Japanese.
(彼は完璧な日本語を話す。)
flawless
傷や欠点、不足がまったくないという意味の形容詞。
The performance of the orchestra was flawless.
(オーケストラの演奏は完璧だった。)
秦王から無傷で取り戻した「和氏の璧」
「完璧」の由来は、中国・趙の家臣だった藺相如が、秦の昭襄王のもとへ名玉「和氏の璧」を持って使者に立った故事です。
秦王は十五の城と引き換えに璧を譲るよう申し出ましたが、藺相如は秦王に城を渡す意思がないと見抜きました。
藺相如は璧を取り戻すと柱のそばに寄り、璧もろとも自分の頭を打ち砕くと脅して秦王をひるませました。
さらに、趙王が璧を送り出す前に五日間の斎戒をしたことを挙げて秦王にも五日間の斎戒を求め、秦王がこれを受け入れている間に、従者に璧を持たせてひそかに趙へ帰らせました。
この「璧を無傷のまま趙に帰した(完璧帰趙)」という『史記』廉頗藺相如列伝の故事が、「完璧」という言葉の由来です。













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