「薄情」に関することわざ・慣用句・故事成語・四字熟語一覧

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薄情 【特集】ことわざ・慣用句・四字熟語

人情に薄く、思いやりに欠ける「薄情」な態度や性格。
日本語には、こうした心の冷たさ、恩知らずな振る舞い、人間関係の希薄さを表すための様々な表現があります。

「薄情」に関連する言葉

「薄情」というテーマに関連する、主なことわざや慣用句、四字熟語などを網羅的に紹介します。

薄情に関連することわざ

  • 喉元過ぎれば熱さを忘れる(のどもとすぎればあつさをわすれる):
    苦しい時や困難な状況で助けてもらっても、その状況が良くなると恩や苦しさを容易に忘れてしまうこと。恩知らずで薄情な態度のたとえ。
  • 飼い犬に手を噛まれる(かいいぬにてをかまれる):
    日頃から世話をし、信頼していた者から裏切られたり、害を受けたりすること。恩を仇で返す薄情な行為のたとえ。
  • 恩を仇で返す(おんをあだでかえす):
    受けた恩に対して、感謝するどころか反対に害を加えること。最も薄情な行為の一つ。
  • 庇を貸して母屋を取られる(ひさしをかしておもやをとられる):
    軒先(庇)だけを貸したつもりが、やがて家全体(母屋)を奪われてしまうこと。親切心につけこまれ、恩を仇で返される薄情な行為のたとえ。また、小さな油断が大きな災いを招くという教訓も含む。
  • 秋の扇(あきのおうぎ):
    夏には重宝された扇も、秋になれば不用になることから、時期が過ぎて顧みられなくなるもののたとえ。転じて、寵愛を失った人を指し、相手の薄情さを表すこともある。漢の成帝の妃、班婕妤(はんしょうよ)が詠んだ詩に由来する。
  • 対岸の火事(たいがんのかじ):
    川の向こう岸の火事は、自分に災難が及ぶ心配がないことから、他人の苦痛や災難を自分とは無関係として傍観する冷淡な態度のたとえ。
  • 人情紙のごとし(にんじょうかみのごとし):
    人の情愛は、紙のように薄く破れやすい(移ろいやすい)ということ。人間関係の儚さと薄情さを表す。
  • 面の皮が厚い(つらのかわがあつい):
    恥知らずで、厚かましいこと。他人の感情を顧みない薄情な振る舞いを指すことも多い。

薄情に関連する慣用句

  • 血も涙もない(ちもなみだもない):
    人間らしい温かい心や同情心が全くない、冷酷で非情なさま。
  • 木で鼻を括る(きではなをくくる):
    相手に対して、ひどく無愛想で不親切な態度をとること。薄情で冷たい応対。木で鼻をこするような素っ気ない対応から。
  • 取りつく島もない(とりつくしまもない):
    相手の態度が冷淡で、話しかけたり頼ったりするきっかけが全くつかめないこと。
  • 手のひらを返す(てのひらをかえす):
    それまでの態度を一変させ、急に冷たくなること。薄情な態度の変化を表す。
  • 知らぬ顔の半兵衛(しらぬかおのはんべえ):
    関係があるのに、わざと知らないふりをすること。薄情な態度。
  • けんもほろろ:
    頼み事や相談などを、無愛想にきびしく拒絶するさま。キジが鳴く「けんけん、ほろほろ」という声から。
  • にべもない:
    愛想や思いやりが全くない。そっけない。「にべ」は魚の鰾(うきぶくろ)から作る膠(にかわ)のことで、粘り気がないことから。
  • 素っ気ない(そっけない):
    相手への思いやりや温かさが感じられない、冷淡なさま。
  • 袖にする(そでにする):
    親しくしていた人を、急に冷たくあしらい、相手にしなくなること。
  • 白い目で見る(しろいめでみる):
    冷淡な、あるいは敵意や軽蔑のこもった目つきで人を見ること。
  • 鼻もひっかけない(はなもひっかけない):
    全く無視し、相手にしないこと。冷淡にあしらうさま。
  • 足蹴にする(あしげにする):
    人をひどく軽蔑し、無下(むげ)に扱うこと。恩人を足蹴にするなど、薄情な行為を指す。
  • 他人行儀(たにんぎょうぎ):
    親しいはずの相手に対して、まるで他人のように遠慮がちで冷淡な態度をとること。
  • 氷のような(こおりのような):
    非常に冷たい、感情のこもらない目つきや態度のたとえ。
  • 鉄面皮(てつめんぴ):
    非常に厚かましく、恥を知らないこと。転じて、感情を全く顔に出さない冷淡なさまも指す。
  • 邪険にする(じゃけんにする):
    相手の気持ちを考えず、無慈悲で冷たい態度をとること。

薄情に関連する四字熟語

  • 冷血無情(れいけつむじょう):
    血が通っていないかのように冷淡で、人間らしい情愛がないこと。
  • 冷酷無残(れいこくむざん):
    冷たくて思いやりがなく、むごたらしいこと。
  • 冷酷非情(れいこくひじょう):
    冷たくむごく、人としての情愛に欠けていること。
  • 忘恩負義(ぼうおんふぎ):
    受けた恩を忘れ、人としての道義に背くこと。薄情な行いの代表例。
  • 鉄石心腸(てっせきしんちょう):
    鉄や石のように堅く冷たい心。情に動かされない、冷酷な心を持つこと。中国の故事に由来する。
  • 冷眼傍観(れいがんぼうかん):
    物事を冷やかな目で、関心を持たずにただ傍らで見ていること。
  • 厚顔無恥(こうがんむち):
    厚かましく、恥を知らないこと。他人の感情を顧みない薄情な振る舞いを指す。
  • 傍若無人(ぼうじゃくぶじん):
    周りに人がいないかのように、他人のことなどおかまいなしに自分勝手に振る舞うこと。
  • 無情非道(むじょうひどう):
    人情がなく、人の道に外れていること。
  • 面従腹背(めんじゅうふくはい):
    表面では従うふりをして、心の中では反発・裏切ること。
  • 澆季薄俗(ぎょうきはくぞく):
    人情が薄く、風俗がすさんだ世の中のありさま。末世の世相を嘆く言葉。

薄情に関連する故事成語

  • 狡兎死して走狗烹らる(こうとししてそうくにらる):
    すばしこい兎が死ぬと、それを捕まえるために使われた猟犬が不要となり煮て食べられてしまうこと。利用価値があるうちは重宝されるが、用が済めば捨てられるという、主君や権力者の薄情さのたとえ。中国の史記に由来する。「狡兎死して良狗烹らる」とも。
  • 鳥尽きて弓蔵めらる(とりつきてゆみおさめらる):
    飛ぶ鳥がいなくなると、それまで使っていた弓がしまわれてしまうこと。上記と同様、用が済めば不要とされる薄情さのたとえ。「飛鳥尽きて良弓蔵む」とも言う。

薄情に関連するその他の言葉

  • 非情(ひじょう):
    人間としての感情や思いやりがないこと。
  • 冷淡(れいたん):
    物事や他人に対して無関心で、思いやりがないさま。
  • 無慈悲(むじひ):
    慈悲の心(いつくしみ、あわれみの心)がないこと。
  • 不人情(ふにんじょう):
    人情味に欠け、他人に思いやりがないこと。
  • 無関心(むかんしん):
    物事や他人に対して関心や興味を持たないこと。
  • 利己的(りこてき):
    自分の利益だけを考え、他人のことを顧みないさま。

まとめ ー「薄情」に関連する言葉を学ぶ

「薄情」を表す言葉には、恩を忘れること(忘恩負義)、感情が欠如していること(冷血無情)、態度が冷たいこと(木で鼻を括る)、無関心であること(対岸の火事)など、非常に多様な側面からの表現があります。

これらの言葉は、人間関係の中で感じる寂しさや裏切り、あるいは他者への無関心さを的確に示すために、長い間使われ、磨かれてきました。それぞれの言葉が持つニュアンスや由来を知ることは、人の心の機微や社会のあり方に対する理解を深める一助となるでしょう。

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