四字熟語

虚度光陰

(きょどこういん)

何の目的もなく、ただむなしく月日を過ごすこと。

短縮形:虚度

7文字の言葉 / 「き・ぎ」から始まる言葉
虚度光陰 ことば
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意味

「虚度光陰(きょどこういん)」とは、これといった目的も持たないまま、ただ空しく月日を過ごしてしまうことを意味します。
「光」は日(太陽)、「陰」は月を指しており、それらが絶え間なく交互に現れることから、「光陰」の二字で「時間」そのものを表しています。

  • 虚(きょ):うつろ、中身がない、むなしい。
  • 度(ど):時を過ごす、送る。
  • 光陰(こういん):月日や時間。

語源・由来

同じ意味の「光陰虚過(光陰を虚しく過ごす)」という表現は、北宋の詞人・柳永りゅうえいの詞『定風波』の結びにある、次の一節に見られます。

鎮相隨,莫拋躱。針線閒拈伴伊坐。和我。免使少年,光陰虛過。
(いつもそばに置いて離れさせず、わたしは針仕事を手にあの人のそばに座っていればよかった。わたしと一緒なら、若い日々を空しく過ごさずにすんだのに。)

「光陰」という言葉自体は、顔之推がんしすいの教訓書『顔氏家訓』に「光陰可惜、譬諸逝水(光陰は惜しむべきものであり、流れ去る水にたとえられる)」とあるように、古くから時間の貴重さを説く言葉として使われてきました。

使い方・例文

「虚度光陰」は、自分の怠慢や計画の甘さによって時間を浪費してしまった際、自戒の念を込めて使われることが多い言葉です。

例文

  • 受験前の大切な夏休みを、何の対策もせず虚度光陰してしまった。
  • 若いうちに多くの経験を積まず、虚度光陰の徒となるのは避けたい。
  • 休日に予定を立てなかったせいで、一日を虚度光陰に費やした。
  • 定年後の生活に目標が見つからず、虚度光陰の日々を送っている。

類義語・関連語

「虚度光陰」と似た意味を持つ言葉には、生活態度や時間の使い方に関するものがいくつかあります。

  • 無為徒食(むいとしょく):
    何も仕事をせず、ただぶらぶらと毎日を過ごすこと。
    単なる時間の浪費だけでなく、「働かずに食べる」という生活のあり方を批判的に指す言葉です。
  • 馬齢を重ねる(ばれいをかさねる):
    何もしないまま、むなしく年齢をとること。
    自分の年齢を謙遜して言う際にも使われる、日本で非常に馴染み深い慣用句です。
  • 一事無成(いちじむせい):
    何一つ成し遂げられないまま、時間だけが過ぎ去ること。
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対義語

「虚度光陰」とは対照的な意味を持つ言葉は、時間をいかに大切に扱うかという姿勢を示しています。

  • 寸陰を惜しむ(すんいんをおしむ):
    わずかな時間であっても無駄にしないよう、大切にすること。
    「寸陰」とは非常に短い時間のことで、一刻も無駄にしない勤勉さを表します。
  • 精励恪勤(せいれいかっきん):
    仕事や学業に対して、全力で励み、怠らないこと。
  • 惜陰(せきいん):
    時間を惜しんで、有意義に過ごそうとすること。

英語表現

「虚度光陰」を英語で表現する場合、時間の浪費や無為な過ごし方に注目したフレーズが使われます。

To fritter away one’s time

「小さなことに時間を少しずつ浪費し、最終的に大きな時間を失う」というニュアンスです。
「虚度光陰」の持つ、気づかないうちに時間が消えていく空虚さに近い表現です。

She frittered away her time scrolling through social media.
(彼女はSNSを眺めて時間をむなしく費やした。)

To idle away one’s time

「目的もなく、のんびりと時間を浪費する」という意味です。
何もしないでだらだらと過ごす状況に適しています。

He spent the entire weekend idling away his time instead of studying.
(彼は勉強もせずに、週末をまるごと無駄に過ごした。)

虚度光陰と同じ嘆きを、柳永は女性の立場で詠んだ

「光陰虚過」の句がある柳永の『定風波』は、恋人に去られた女性の立場で詠まれた詞です。
春が来ても髪を整える気にもなれず、つれない男は去ったきり便りもよこさない、という嘆きから始まります。

後半では、こうなると分かっていたら、あの人の馬の鞍に鍵をかけて引き留め、書斎で紙と筆だけを与えて詩を作らせておけばよかった、と悔やみます。
そうして自分は針仕事をしながらそばにいれば、二人の若い日々を空しく過ごさずにすんだ、という結びの句が「光陰虚過」です。

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